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おぢばにおかえり
第七十話 詰所はお家その二十七

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「そうでしょ」
「教祖様が第一のひながたで」
「それでよ」
「他の人達もですね」
「そうしていってね」
 私は新一君にさらにお話しました、自転車の後ろの席から。
「成人していってね」
「そうなります」
「それであと少しで帰って来るわね」
「詰所にですね」
「ええ、今の私のお家よ」
「本当にお家なんですね」
 新一君は私の今の言葉に考えるお顔で応えてくれました。
「詰所は」
「ええ、そうした場所でね」
「落ち着ける場所ですね」
「そうよ、だからね」
 それでというのです。
「帰ったらね」
「落ち着いて、ですね」
「色々やることがあるわ」
 詰所に帰っるとです。
「入学したばかりだから」
「それで、ですね」
「そう、色々と準備があるわ」
「やっぱり入学すると色々ありますね」
「そうよ、だからね」
 帰ったらです。
「落ち着くけれど」
「それでもですね」
「今はやることがあるわ」
「そうですか、僕は帰ったら後はお家に帰るだけですね」 
 それだけだというのです。
「途中遊ぶ場所もないですし」
「ないの」
「なくなりました」
 そうなったという返事でした。
「八木も桜井も。あと高田も寂れて」
「橿原神宮は?」
 あの駅はかなり大きいと聞いています、それで尋ねました。
「どうなの?」
「そっちはあまり行かないですがまあ結構賑わってますね」
「そうなのね」
「ですが僕やっぱり八木とかに行くんで」
「通学路の関係で、よね」
「それと桜井ですが。寄り道して高田で」
 それでというのです。
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