第二百四十八話 石と共にその十二
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「綾乃ちゃん自身もかなりやが」
「やはりですね」
「あいつの辣腕があってな」
その為にというのだ。
「国は豊かになってる」
「そうなのですね」
「それも日増しにな、あいつがおったら」
それならというのだ。
「ほんまにちゃうわ」
「それならですね」
ここで言ったのは白だった。
「太宰さんは」
「何としても仲間にしたい」
「やがては」
「そう考えてる、ただな」
「今はですね」
「そや、五つの省と上海は領土にしたが」
「まだまだですね」
「中国の統一には至ってへんわ、北には羅がおってな」
自分と同じ神星しかも六将星の一人である彼のことは意識せざるを得ない、その動きも常に聞いている。
「あいつが凄い勢いで勢力を拡大させてる」
「あの方ですか」
「そや、あいつは絶対に中国の北を統一する」
そうすると確信していた。
「それにな」
「しかもですね」
「そや、それでや」
そのうえでというのだ。
「中国の統一にもかかるやろ」
「そうなりますか」
「あいつがそう来るならや」
施はここで菓子を手に取った、月餅だ。
その月餅を口にも入れてその味も楽しみつつさらに話した。
「自分はな」
「中国の南をですね」
「統一したい、今中国の南は三つに分かれようとしてる」
「郭さんを中心とした広東省と福建省ですが」
「湖南省も入ったな」
「その勢力とですね」
「張、緑麗ちゃんに花華ちゃんのな」
この三人の星の者達でというのだ。
「西の」
「四川省、雲南省、貴州省のですね」
「あちらもな」
まさにというのだ。
「一つの勢力や」
「中国の南も三分ですね」
「その三分をな」
この状況をというのだ。
「統一したい、そしてな」
「そのうえで」
「北を統一した羅とや」
その彼と、というのだ。
「覇を競ってな」
「勝ってですね」
「中国の統一ですね」
「それを果たす」
こう言うのだった。
「必ずな、そして今からやが」
「私ですね」
紅美が応えた。
「お話を」
「頼むわ」
「それでは」
「湖北省も大変やったやろ」
「統一と政はですか」
「それを聞きたい」
月餅の中の胡桃も味わってだった。
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