第二十九話 夏休みにはその十一
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「イザナキとイザナミ」
「日本を作った神様ね」
「この神様達兄妹だったでしょ」
「ええ」
一華もそれはと頷いた。
「そういえばギリシア神話でもね」
「ゼウスとヘラって兄妹じゃない」
「そうだったわね」
ヘラの方が先に生まれたがすぐに父ウラノスに呑み込まれゼウスが産まれたその後で吐き出されて正式に生まれたので姉弟から兄妹になったのだ。
「言われてみれば」
「そうしたことってあるのよ」
「近親のことも」
「だからね」
だからだとだ、理虹は一華に話した。
「こうしたことはね」
「注意しないと駄目なのね」
「お家の中でもね」
「海だけじゃないってことね」
富美子は眉を顰めさせて述べた。
「つまりは」
「もう何処でもってことね」
「隙は見せない」
「それが大事ってことね」
「若し隙を見せたら」
その時はというのだ。
「来るわよ」
「男の人は」
「ええ、そしてレズの人もね」
「来るのね」
「いるからね」
富美子は一華に冷静な目で述べた。
「レズの人も」
「世の中には」
「同性に興味がある人もね」
「普通にね」
「特に我が国ではね」
日本ではというのだ。
「昔から普通だし」
「特に男の人同士ね」
「ボーイズラブなんてね」
それこそというのだ。
「日本じゃ昔からよ」
「普通ね」
「だから歌舞伎でもよ」
こちらでもというのだ。
「最初女の人の歌舞伎でね」
「出雲阿国よね」
「これがいやらしいって禁止されて」
「美少年の若衆歌舞伎になって」
「これもいやらしいってなったのはね」
「そうした趣味が普通だったからよね」
「何しろ昔からだったから」
空海上人が唐から伝えたというがそれ以前からあったという説もある、日本の同性愛の歴史は長いのだ。
「それでよ」
「そっちも禁止になって」
「今の歌舞伎になったのよ」
「野郎歌舞伎ね」
「それにね」
「それだけ同性愛が普通だったってことね」
「まあ今の歌舞伎も若い人出るけれどね」
実は野郎歌舞伎と若衆歌舞伎の違いはあまりないかも知れないというのだ。
「けれどね」
「そうした歴史があったことは事実ね」
「本当に我が国は同性愛普通だから」
「レズもよね」
「禁じられてないでしょ」
「全くね」
一華もそれはと答えた。
「私達にその趣味はなくてもね」
「だからね」
「女の人にもなのね」
「気をつけないとね」
「駄目なのね」
「何か学園の中の神社の巫女さんがね」
「あの先輩ね」
「そうだって噂あるしね」
富美子は学園の中のその話もした。
「可愛い女の子にセクハラするっていうし」
「あっ、おっぱい好きなのよね」
かな恵は少し動いた、するとそれだけでその胸が動いた。
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