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麗しのヴァンパイア
第四百七十話

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              第四百七十話  毎日入っていると
 亜美の母は家の中で自分の横を通りかかった亜美に顔を向けてそのうえで言った。
「あんた最近いい匂いするわね」
「お風呂よく入る様にして入浴剤も入れてるけれど」
「そのせいね、いいことよ」
「お姉ちゃんに言われたけれど」
 従姉にとだ、亜美は母に答えた。
「いいのね」
「いいわ、女の子の体臭は凄いからね」
 母もこう言った。
「気をつけるに越したことはないわ」
「お姉ちゃんと同じこと言うけれど」
「その通りよ、毎日お風呂に入って」
 そうしてというのだ。
「身体を洗うだけじゃなくてね」
「湯舟に入って」
「湯舟に入ると汗かいて身体の悪いもの出るし」
 母はさらに話した。
「そこに体臭もあるから」
「体臭もお湯に出るの」
「そうよ、シャワーは洗って泡を落とすだけだけれど」
 それだけだがというのだ。
「お風呂はね」
「湯舟に入ってなのね」
「体臭もそうなって垢もね」
「それお姉ちゃんが言ってたわ」
「そうよ、お湯に汚れも垢も出るから」
 
 そうなるからだというのだ。
「シャワーよりずっと奇麗になるのよ」
「そうなるからなのね」
「いいのよ」
「そうなのね」
「だから毎日入ってね」
「夏でもなのね」
「お母さんもそうしてるしね」
 母は自分のことも話した。
「肩凝りにいいから」
「肩凝りにもいいの」
「身体を温めるからね」
 その為にというのだ。
「実はお母さん肩凝り酷いのよ」
「それで夏も毎日お風呂入ってるの」
「年取ったらわかるわ」
 肩凝りのことはというのだ。
「兎に角お風呂はシャワーよりずっといいから」
「お風呂に入るべきね」
「毎日ね、そうしてね」
「夏も冬も」
「そうよ、それで体臭もなくすのよ」
「いい香りになるなら」
「そうなりなさい」
 こう娘に話した、そうしてだった。
 亜美は毎日シャワーだけでなく風呂に入る様にしていった、パーティーを前に身体の香りはどんどんよくなっていた。


第四百七十話   完


                    2022・5・6
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