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我が剣は愛する者の為に
救った代償
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を知りなさい!」

さらに続いて星と月火が兵士を次々と倒していく。
俺も負けじと刀を振るい、兵士を斬っていく。
星の素早い槍が確実に兵士を死に追いやり、月火の鉄鞭が兵士の防御ごと潰しながら倒していく。

「縁殿!
 ここは我らに任せて、鴈龍を!」

「騒ぎを聞いて逃げられて意味がありませんぞ!」

「さぁ、先へ行って!」

皆の言葉を聞いて、俺は頷く。

「させるかよ!!」

話を聞いた兵士が俺を先へは行かせまいと、邪魔をしてくる。
剣を振り下ろしてくるが、それを刀で受け止め、斬り返す。

「があっ!」

全くついて行くことができず、防ぐことなく俺の一撃を受けて絶命する。
だが、兵士達は俺を中心に狙ってくる。
囲まれる前に両足を氣で強化して、高く跳ぶ。
そのまま兵士達を飛び越える。

「くそっ!
 化け物かよ!」

「追え!
 逃がすな!!」

兵士達は慌てて俺を追い駆けようとするが、豪鬼や星や月火がそれを防ぐ。
その場を彼らに任せて、俺は玉座に入る。
扉を開けると、玉座に黒い髪に黒い服を着た男が座っていた。
俺が入ってくるのを見て、男は重い息を吐く。

「まさか、ここまで来るとはな。
 一度、兵を鍛え直さなければな。」

「お前が鴈龍か。」

「その通りだ。
 そういうお前は誰だ?
 その格好を見た限り、天の御使いではあるまい。」

「関忠だ。
 今は天の御使いの従者って所だな。」

「たかが従者如きが私を殺しに来たのか。
 だが、私の玉座に入ってきたのだ、相手をせねばなるまいな。」

玉座に立ててある剣を手に取り、構えをとる。
俺も刀を握り締め、構え直す。
先に仕掛けてきたのは鴈龍だった。
接近して休みなく俺に攻撃してくる。

「そらそら、どうした!
 お前の実力はその程度か!?」

一方的に攻撃して、気分がいいのかそう挑発してくる。
俺は一度も反撃せずに、ただ鴈龍の攻撃を受け続ける。

「確かにお前は強い。」

鍔迫り合いになった所で、俺はそう言った。

「今さら誤った所で許しはしないぞ。
 貴様を殺した後、外の奴らも殺し、反逆の罪で鐙黄も殺す。
 そうすれば、誰も私に刃向う者はおるまい。」

力を込めて、鴈龍は前に押し出す。
前に押し出され、後ろに下がると鴈龍は一気に前に踏み込み、剣を振り下ろしてくる。

「死ねぇぇ!!」

顔面に向かって振り下ろす剣を俺は、刀ではなく白刃取りで防いだ。

「なっ!?」

この一撃で決まると思っていた鴈龍は息を呑む。
剣を手元に戻そうと力を込めるが、全く動かない。
それを見て俺はため息を吐いた。

「確かにお前は強い。
 それくらいあれば賊などには
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