第6章 英雄感謝祭編
第20話 出立
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ら、歩みを進める。自分たちの気持ちが全く伝わっていないと感じた2人は、頬を膨らませ、軽く拗ねていいるようであった。そうして話しながら歩いていると、アレンの家へと着き、アレンの誘導で2人は家の中に入った。
「さあ、上がってくれ」
「「おじゃまします」」
2人は靴を脱ぎ、リビングへと移動する。そして、テーブルへと座る。
「おお、いい匂いだな…」
「ほんと、いい匂いね…」
リビングには、豊かな香りがふんわりと漂っていた。
「迎えに行く前に殆ど作り終えてたからな、もう少ししたら順番に持っていくから、待っててくれ」
「なら、私も手伝うわ」
「私も」
2人は椅子から立ち上がり、キッチンへと向かった。
「いいよ、今日は昔の約束とウルティアへのご褒美なんだから…」
「いいのいいの」
「わたしたちが手伝いたいだけなんだから」
アレンはゆっくり座ってな、という意味で2人に声を掛けたが、まるで聞かずにキッチンへと入ってきた。
「うわ…これ、すっごいごちそうじゃない…」
「これ、全部アレンが一人で作ったの?…すごい」
「ははっ。だろ?腕によりをかけて作ったからな」
そんな風に会話を続け、3人は手分けして、料理をテーブルに運ぶ。すべての料理と2,3本のワインをもって、3人は椅子へと腰かける。
テーブルには、パンにビーフシチュー、ピザにハンバーグなど、涎が出るほどにおいしそうな料理が所狭しとおかれていた。アレンは、3つのグラスに、ワインを注ぎ、2人へとそれぞれ渡す。
「それじゃあ、7年越しの再会と修行の達成を祝して…」
「「「カンパーイ!!」」」
そうして、3人は雑談を交えながら、会話を楽しみつつ、食事やワインを口に運んだ。
「いやー食べて飲んだわ!」
「すごくおいしかった。ありがとう、アレン」
「お粗末様でした」
ウルは満足そうにお腹を擦り、ウルティアは上品にナプキンで口を拭いている。
アレンがお皿をキッチンへ片づけていると、ウルティアも「手伝う」と言って、一緒に運び、2人で洗い物を始めた。
「いいって、俺がやるから」
「いいの、一緒にやりましょ!」
ウルティアは肩が触れ合うほどにアレンへと近づき、一緒にお皿を洗っていた。
「いやー、食べ過ぎて動くのが億劫だわ」
ウルはこれでもかといった様子で寛いでいた。
「そんなに動くのが億劫なら、今日は泊ってくか?」
「「えっ!」」
アレンの言葉に、2人は驚いたように声を上げた。
「別に無理にとは…」
「「泊まる!」」
2人は食い気味にアレンに声を掛けた。
「お、おう。そうか」
アレンはそんな食い気味の2人に驚きながら、咄嗟に返事をする。2人は顔を赤くしながら俯いている。
「んじゃ、皿洗い終わったら、順番に風呂入って寝るか」
「そ、その前に…その洋服とか取りに
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