第二十九話 夏休みにはその五
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「それでお酒飲んだらね」
「入らないことね」
「溺れるもとで心臓にも悪いから」
「酔って冷たいお水の中に入るとかね」
「飲んですぐだとね」
それこそというのだ。
「本当に危ないから」
「それでよね」
「飲んだら入らない」
「そこも絶対に」
「私は特に気を付けないとね」
五人の中で特に酒が好きなかな恵が言ってきた。
「そこは」
「ええ、私もそうだけれど」
一華はかな恵の言葉を受けて彼女をどうかという顔で見て彼女自身に言った。
「かな恵もよ」
「お酒好きだからね」
「飲むのはいいけれど」
「飲んだらね」
「すぐにはね」
「海に入ったら駄目ね」
「心臓に悪いから」
このことがあるからだというのだ。
「溺れるしね」
「本当に危ないわね」
「お酒飲んだらね」
一旦そうしたらというのだ。
「運動はしないことよ」
「そうよね」
「さもないと」
「大変なことになるわね」
「せめて二日酔い位で」
それ位の酔いでというのだ。
「入るべきよ」
「そうするわね」
「お願いね、じゃあ今年の夏は」
「部活にね」
「アルバイトよ、それでね」
一華は意気込む顔でさらに言った。
「お勉強もね」
「忘れたら駄目ね」
「ちゃんと宿題しないと」
夏休みのそれをというのだ。
「駄目だから」
「そっちも忘れたら駄目よね」
「そう、だからね」
それでというのだ。
「この三つをね」
「ちゃんとして」
「この夏は過ごしましょう」
「それじゃあね」
「海に行くなら水着もね」
富美子はこちらの話をここでした。
「忘れたら駄目ね」
「私もう用意したわよ」
一華はすぐに答えた。
「水着は」
「そうなの」
「富美子はまだなの?」
「いや、私もね」
富美子は一華の問いに即座に返した。
「買ったわ」
「ならいいわね」
「私も買ったわよ」
留奈も言ってきた。
「今年の水着はね」
「私も」
理虹も続いた。
「もうね」
「そうなのね、あとはかな恵だけれど」
「私もよ」
笑顔での返事だった。
「もうね」
「買ってるのね」
「凄いのをね」
「凄いって」
「うん、成海っちにも見せることになるかなって思ってね」
笑顔のままで言うのだった。
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