第十七話―火の影、里を照らし
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言って,再び倒れている扉間の元へ向かう銀角。
しかし扉間は,ほとんど動けない状態にあって勝利を確信していた。
「……いや,どうやら終わるのは貴様たちの方のようだ,金角,銀角。」
「……?……何を言い出すかと……思えば……,とんだハッタリだな……。」
銀角は扉間の言葉を気に留めず,再度九尾の尾による攻撃を繰り出す。
「今度こそくたばれ……!!」
ビュッ!!
グルルルルル…………ガシッ!!
「!?」
しかし突如,銀角の背後から木の幹が伸びたかと思うと,九尾化した銀角の全身に木が絡み付きその動きを拘束した。
扉間に向けて繰り出された九尾の尾も,扉間の目前,すんでのところで動きを止める。
「なんだこれは……!?」
銀角に絡み付いた木の正体は,長い鼻を持つ龍を象った,木の化け物であった。
木龍の術――木遁から龍を作り出す術であり,かつてうちはマダラによって木ノ葉が襲撃された際,マダラの引き連れる九尾に対抗するために生み出された。
そうした経緯にたがわず,尾獣のチャクラを強力に抑制・吸収する力を持っている。
「くそっ……,動けねえ……!それに,力が……!」
「銀角!」
突然現れた謎の化け物に拘束される弟を見て,金角はすぐさま救援に向かおうとする。
「金角……,俺のことはいい……!さっさと千手扉間に……とどめ刺しやがれ!」
しかし,
「……!?」
「どこいった!?」
ついさきほどまで扉間が倒れていた場所には,すでに誰もいなかった。
「後ろだ!金角!!」
「!?」
ズバッ!!
「ぐあっ!!」
「金角っ!!!」
金角が振り向くより早く,金角は背後に現れた扉間の剣によって斬りつけられる。
「ぐ……!なぜだてめえ……さっきまでフラフラだったはず……!」
金角が痛みに耐えながら振り返ると,扉間の足元には見慣れない青と白の奇妙な物体があった。
「助かったぞカツユ,感謝する。」
「扉間様!ご無事で!」
「兄者は?」
「はい,目をお覚ましになり,侵入してきた敵と戦っていらっしゃいます!」
「病み上がりだというのにまた無茶をしおって……いや,こたびはワシの不甲斐なさに責任があるな。」
「そのような……!どういった状況であれ,柱間様は常に里のために最前線に出られるお方でございます。」
「うむ……いずれにせよ,ワシのチャクラが戻った以上,せめてこの場はワシが片づける!」
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