第3章 帰還編
第12話 収束
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そんなアレンの様子に安心しきった4人は、互いに笑いあい、落ち着いた雰囲気で、アレンの胸に腹に、拳を振り下ろした。
評議院。
その最高責任者であり、評議院における決定権をもっている上級魔導士が、一つの会議室に集まっていた。
「まさか、本当にアクノロギアを倒してしまうとはな…」
「それも、エーテリオンが投下される前に…」
議長のクロムフォードの言葉に、ミケロが答える。
「4年前の戦いも、我らが手出しをしなければ、アレンがアクノロギアを下し、事なきを得ていたのではないか?」
オーグの言葉に、皆が黙りこける。
「過去の失態をいつまでも言っていても仕方ありません。我らが為すこと、まずは我らはアレン・イーグルとフェアリーテイルに謝罪をするべきでは?」
「謝罪だと!?我らは大陸の、王国の平和のために先の決断をしたにすぎん。奴らが木を見て森を見ていないだけの話」
ベルノの言葉に、ミケロが激高したように答える。
「ミケロの言うことを咎めるつもりはない。我らの目的は大陸の秩序の安定。そこに犠牲はつきものだ。だが、同じくベルノの言葉も間違ってはいない。少なくとも表面上の謝罪は必要であろう。そして、アレン・イーグルに対して感謝の意を示す必要もある。今後も、我々はアレン・イーグルの力を借りねばならん。三天黒龍はまだあと2体もおるのだから」
クロムフォードは威厳のある声で答える。
「まだ目を覚まさぬということであるが、とりあえずは評議員数名を派遣し、様子を伺うこととするのはどうかね?評議院側が気にかけている、という意思表示にもなろう」
ホッグが一つの提案をしてくる。
「なるほど、謝罪の意を表しながら、アレンの意識が戻り次第、評議院に連行という形で此度の件の聴取を取ろうということか」
ミケロがホッグの言葉を解釈し話すが、ホッグの思いとは右斜め上の解釈をしていた。
「基本的には、そのような形で問題はなかろう。アクノロギアとの戦闘とはいえ、ハルジオンなどに被害を出したことは事実。アレン連行に関してはフェアリーテイル以外には秘匿とし、拘束期間も1.2日程度としておけばさして問題にもなかろう」
「…アクノロギアを下し、大陸を救った者への対応とは思えませんが」
クロムフォードの提案に、ベルノが低く唸る声で異議を唱える。
「三天黒龍を倒すために協力を惜しまないといったのは彼だ。逮捕するわけではないのだから、そう深く考えなくてもよいであろう。フェアリーテイルを尊重し、評議院側が出向いて話を聞くという手段もあるが、此度のこの件は世界の秩序に直接関わる。若造どもを派遣し、話を又聞きというのは賛成できかねる。我ら全員が赴くわけにもいかんだろう」
クロムフォードの意見は最もだ、と考えたベルノは言葉を詰まらせる。
「フェアリーテイルと深い親交があったヤジマが
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