第2章 天狼島編
第11話 メイビス
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ように、肩に手を置く。
「…間に、合わなかったのか…私は…」
その言葉を聞いて、皆が俯く。
ラクサスも、エルザの様子を見ていられないのか、強く、瞼を閉じる。
皆が、言葉にならない絶望を現していると、後ろから、聞き覚えのない、綺麗な声が聞こえた。
『いいえ、間に合いましたよ』
その声を聴き、皆が後ろを振り返る。
「あんたは…」
「誰だ…?」
長い金髪ブロンドを腰よりさらに下まで伸ばし、頭に羽のような装飾を持った少女がいた。
その少女は、なんと素足で地面に立っていた。
「お、おお…あ、あなたは…」
マカロフが狼狽したように声を漏らす。
「マスター?…お知合いですか?」
ウェンディがそんなマカロフの様子を心配そうに見つめる。
そして、少女がフェアリーテイルのメンバーに近づき、意を決したように見つめる。
「私は、メイビス。フェアリーテイル初代マスター、メイビス・ヴァーミリオン」
皆は少し間を開け…
「「「「「「「「「「えーーーーーー!!!!!!!」」」」」」」」」」
と驚いて大声をあげる。
すると、メイビスと名乗る少女は宙に浮き、穴の方へ向かっていく。
「アレンさんは、この穴の下におります」
その言葉を聞き、皆が驚きと苦悶の表情を浮かべる。
「じゃ、じゃあ…やっぱりアレンは…お、落ちたんだゾ…?」
ソラノが泣きじゃくりながら答える。
「はい、ですが、無事です」
メイビスの言葉に皆が目を見開く。
「わたくしは、アレンさんがアクノロギアを倒したその時、皆さんとアレンさんの、絆と信じあう心のすべてを魔力へと変換させました。あなた方の思いは、離れたこの地にも、届いておりました」
そういい終えると、穴の下から黄色とも金色ともとれる光が生まれる。その光に気付き、皆が穴を覗き込むようにして見つめる。
「そして、それを用いて妖精三大魔法の一つ、妖精の球を発動させました」
すると、その光の根源ともいえる、直径2mほどの光の球が地上へと姿を現す。
その光の球、フェアリースフィアの中に、アレンがいることを確認したフェアリーテイルは、皆大粒の涙を流し始める。
「あらゆる悪からギルドを守る絶対防御魔法。そして、そのまま凍結封印させ、アレンさんの命が途切れるのを防ぎました」
アレンを包んだフェアリースフィアは、穴から少し離れた位置へと着地し、次第にフェアリースフィアが消えていった。
皆がアレンに寄り添い、安否を確認する。体中は傷だらけで、所々骨らしきものも見えていた。皆がアレンの姿に絶句している様子を見て、続けてメイビスが告げる。
「生きています。ですが、見ての通り、あまりのダメージと疲労のため、助かるという保証はありません」
メイビスの言葉を聞いて、皆がウェンディに声をかけ、ウェンディが必死に治癒魔
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