暁 〜小説投稿サイト〜
フェアリーテイルに最強のハンターがきたようです
第2章 天狼島編
第10話 vsアクノロギア
[2/9]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
は、その言葉に呼応するように、
「ガアアアアアアアアアアアアアア」と大きく咆え、そのまま言葉へと繋げる。
「なるほど、なるほど!武具と、膂力だけで、竜を、我を相手に立ち回っていたということか!!」
アクノロギアは、攻撃態勢に入る様子で、構えなおす。ドゴーンッと大きな音をたて、天狼島が揺れる。
「3度目の正直だ。今日ここで、確実に狩らせてもらうぞっ!!」
アレンが疾風の如く飛び出す。それに合わせ、アクノロギアも、腕を大きく振りかぶる。
「アクノロギアー−っ!!」
「アレーンッ!!!!」
アレンの太刀と、アクノロギアの拳がぶつかり合う。
刹那、凄まじい轟音と共に、衝撃と波動が天狼島に、海面に、大気に駆け巡る。
それは、木々をなぎ倒し、地面を抉る。それは、天狼樹を傾け、島を揺らす。
それは、海水を押しのけ、大波を生む。それは、暴風を齎し、空を押し流す。
…後に、『フィオーレクライシス』と言われる、8時間にも及ぶ、世界の歴史上最大の、一騎打ちが開戦した。

船の出航の準備をしていたカグラとウルティアは、空を飛ぶアクノロギアの姿を見て、皆がいるキャンプ場へ向かっていた。
途中、船へと逃げるメンバーと遭遇し、その様相が尋常ではないことを認識した。と同時に、一体この先で、キャンプ場付近で何があったのかを察してしまった。皆が、泣きながら走ってくるのだ。予想はつく、だが、聞かずにはいられなかった。
「どうしたの」と聞くと、「逃げろと」と返ってくる。
「なぜか」と聞くと、「アクノロギアがきた」と返ってくる。
「アレンは?」と聞くと、「戦ってる」と返ってくる。
「なんで?」と聞くと、「足止めをしている」と返ってくる。
先に動いたのはウルティアだった。皆をかき分け、キャンプ場へ、アレンの元へ歩みを進める。少し遅れて、カグラも後を追う。
「一緒に…戦わなきゃ」
ウルティアが呟きながら歩く。
ギルダーツが、「ああ、くそっ」と苦悶の表情を浮かべる。
そんなウルティアとカグラを止めるように、リサーナが二人の腕を握る。
「「離して…」」
リサーナは、嗚咽に絶えながら、ウルティアとカグラに声を掛ける。
「っア、アレンがね、逃げろって言ったの、頼むから、逃げてくれって…」
「…そうか、だが私は行く、一緒に戦う」
ウルティアがそう告げ、カグラも同じように言葉を言いかけるが、
「泣いてたの…アレンがね…泣いて、逃げてくれって…うぅ…だから…」
それを聞いた二人は、足が止まり、俯く。そう、それが何を意味しているのか、わかるから。
頬から流れた涙が、地面へと落ちる。
それと同時に、衝撃が、波動が、天狼島を駆け巡る。その圧倒的なまでの波動に、皆が驚く。
「ちっ、始まったか…おい、急ぐぞ!」
ギルダーツが皆を鼓舞し、歩みを再開する。

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ