第2章 天狼島編
第9話 忍び寄る巨影
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…!やめろぉ…」
師匠の悲痛の叫びに、グレイは雄叫びをあげながら走る。
リオンがユキノを…。
「降ろしてっ!私も一緒にっ!」
声にならない感情を表しながら、リオンは走る。
フリードがソラノを…。
「ダメだゾッ!これからはずっと…」
アレンの覚悟を、ラクサスの決断を見て、俺も、と足を動かす。
エルフマンがミラジェーンを…。
「エルフマンっ!離してっ!!…離せっ!!!」
姉の叫びに、ごめん、ごめん、と言いながらエルフマンも走る。
その後ろをリサーナが、大粒の涙を落して走る。
…ジェラールは、エルザを…。この二人が、集団の最後尾であった。
「ジェラーーールッ!!離せー−!!くそっ!!!アレー―ンッ!!!!!」
エルザは腹の底から叫んだ。ジェラールの肩から手を伸ばす。
アレンはエルザの方を向き、微笑む。エルザもそれに気づき、目を見開く。
「ご…ん……さ…う…ら…」
エルザはさらに涙を流す。声は聞こえなかった。だが、口の、唇の動きで、何を言っているのか、わかってしまった。
「っぐ…ぐううう!!!…アレーーーーンッッ!!!!!!!!!!!!!」
天狼島に、大海原に、大空に、悲痛の叫びが轟いた、それは、アクノロギアの咆哮よりも、大きく、遠くへ、轟いた。
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