第2章 天狼島編
第9話 忍び寄る巨影
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アアアアアアアアアア!!!!!!
次の瞬間、耳を劈くような轟音が全員を襲う。皆が反射的に耳を塞ぐ。
「きゃー−!」
ミラが悲鳴を上げる。
「な、なんだ!」
グレイが驚いたように声をあげる。
アレンは動揺する。
「(間違いない、この声は…くそ、ここにはフェアリーテイルの皆が…仲間が…)」
グレイとリオンは、轟音に顔を歪ませながらも、そんなアレンの様子を心配そうに見つめていた。
「ド、ドラゴンの鳴き声…」
ウェンディがそう呟くと、皆が目を見開く。
「っ!くそっ!」
それと同時に、アレンが言葉を吐き捨て、走り出す。
「ア、 アレンッ!」
ミラはそんなアレンの後ろを追いかける。その様子を見て、他の者も顔を見合わせ駆けだした。
ドラゴンの轟音が鳴り響くなか、アレンは一心不乱に駆ける。
アレンには、確証があった。もう、2度も命のやり取りをしているのだから。
空を見渡せる、開けた場所へ走る。
途中、木々の脇からギルダーツやマスター、ラクサスにナツなどが姿を現し、アレンを追うようにして、走る。
空が開ける。足を止める。アレンに衝撃が走る。できれば、間違いであってほしかった。何か別の、危険度の低い飛竜種かなにかであってほしかった。
だが、その淡い希望は、空に浮かぶ、黒い翼に?き消される。
「アレン!さっきの叫び声は…ッ!」
アレンに追いついたナツは、アレンに声を掛けながら、空を見上げる。驚く。
「ナツー、どうしたのさっ!ああっ!」
ハッピーが少し遅れてやってくる、そして空を見上げると、同じように驚いた様子を見せる。
続々とフェアリーテイルのメンバーがアレンのいる場所へと集結する。
「な、なんだ、あれ…」
グレイは目を凝らしながら声をあげる。
「で、でけーぞっ!」
エルフマンが畏怖を抱いた声をあげる。
――ガアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!
更に大きな轟音が響き渡る。
「ッ!…まさか…」
ジュビアが怯えたように目を見開く。
「ドラゴン…そんな…」
ジェラールが小さく呟く。
「一体、なんなの…ッ!ああっ!」
ルーシィが呟くと同時に暴風が吹き荒れ、天狼島を襲う。
「ま、まじかよ…」
ガジルが震えるような声で答える。
「黒い…ドラゴン…」
ウェンディが怯えながら呟く。
「…アクノロギア…」
ナツが驚きを表情に現しながら小さく言い放った。
少し遅れて、ギルダーツとマカロフが到着する。
「あれが、そうなのか…黙示録にある黒き竜…三天黒龍の一角、アクノロギア…か…」
マカロフの言葉に、アレンは答える。
「ああ、そうだ…やはり、生きていたか」
「おまえ…イグニールが今どこにいるか、知ってるか!?あと、グランディーネとメタリカーナも!!」
ナツは大声で黒竜に話しかける。
「よせ、
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