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夢幻水滸伝
第二百四十七話 獣の大軍その十一

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「それにこの世界を救わねばなりません」
「星の方として」
「そのことに専念せねばならない」
「だからですか」
「そのこともあってですか」
「もう企業からはですか」
「そうします、まさに以後は」
 これからはというのだ。
「この世界の為にです」
「励まれますか」
「そうされますか」
「これからは」
「そうします」
 こう言って実際にだった。
 蒲はこれまで経営していた企業の経営から手を引き全ての役職を辞任し株も譲渡した、そうして江西省の統治に専念し世界を救うことに邁進することを決意した。
 そうして省の内政に力を入れていたが。
「そこで、です」
「自分が来たか」
「はい」
 施に上海の官邸の中で共に食事を摂りつつ答えた、仲間達も一緒である。
「そうでした」
「そやったんやな」
「そしてです」
「自分を見てやな」
「施さんの下に入り」
 そうしてというのだ。
「共に戦っても大丈夫だと確信しました」
「そこでの獣やモンスター達の様子も見てやな」
「左様です」
「そやねんな」
「はい、そして今ここにいます」
 こう施に話した。
「やはり」
「そうですか」
「はい、それで私のお話はです」
「これで終わりか」
「そうです」
 茶を飲みつつ答えた。
「つまらないお話でしたね」
「いや、よかったで」
 施は焼き豚が多く入った醤油スープの麺を食べつつ答えた。
「ほんまにな」
「それは何よりです」
「ああ、それでその会社やが」
「今も順調です」
「それは何よりや、やっぱり会社が元気やとな」
「経済にもええですね」
「悪徳企業はあかんが」
 それでもというのだ。
「健全な企業は幾つあってもええ」
「ほんまにそうですね」
「企業を何かと嫌うモンもおるが」
 これは起きた世界ではどうも共産圏にある筈の中国よりも日本の知識人に多いかも知れない、あるライトノベル作家は無闇に日本の政治家や官僚の悪口を書き殴るが経営者についてもそうだ。ようやく最近溜まっていた連載作品を次々に終わらせているが二十年以上そうしていた彼よりもこうした立場の人達の方が遥かに勤勉である。
「自分はちゃう」
「どんどん働いて欲しいですね」
「そして雇用も増やしてな」
「産業もですね」
「栄えさせて欲しい」
 蒲に笑顔で話した。
「そう考えてるわ」
「それでは」
「ああ、その企業にはずっと頑張って欲しいわ」 
 笑顔のままこの言葉も出した。
「心から願ってる」
「そうですか」
「これからもな、それでな」
 施はさらに話した。
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