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『外伝:赤』崩壊した世界で大剣豪とイチャコラしながら旅をする
裏側-ひかりあればやみあり-
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らん事情など聞いていない。どこから来たと聞いたのだ。私の質問に答えろ。」
「お前…!!」
自分語りをするなと吐き捨てられ、男は僅かに舌打ちする。
しかしその音を、彼は見逃さなかった。
「はは、頭に来ますか?来ますよね?」
柏原だ。
「なんだよお前…。」
「私、柏原と申します。あなたもまた葛城財団によって家族を殺された身、心中お察しします。」
「…。」
柏原の優しい言葉遣いに男はややホッとする。
「そ、そうなんだよ!!あいつら俺の家族を」
「確かに、あの葛城財団は人を人と思わぬ極悪非道の悪魔!!」
彼の言葉にかぶせ、柏原の語りが始まる。
「特に悪逆ここに極まれりと言う男が一人、あの山本という男!奴は葛城財団の中でもトップの残虐さと狡猾さを併せ持つ卑怯な男!!」
「あ、いや…」
「彼以上に横暴で人の道を踏み外したクソ外道がどこにいましょうか!!いや、いない!!」
なぜいきなりこんなことを始めたのか、
それにはにきちんとした理由がある。
「…揺らぎましたね?」
「…!」
炙り出すためだ。
「尊敬すべき上司をあれだけ言われれば誰だって多少の怒りは覚えるものです。」
「し、知らないぞ!!山本って誰だ!?」
シラをきる男。
しかし、もうこうなってしまえば柏原からは何もかも筒抜けだ。
「どうやら心は読める情報はそっちも知っているようで。ええ、ひたすら無心になる練習もしたようですね。ですが、隊長への忠誠心だけは誤魔化せない。いやぁ、山本という男も良い部下を持ったものです。」
レジスタンス加入の際はこのように厳しい検査を受ける。
と、最初に言ったと思うが、
あれは全くの嘘だ。
普段はそんなことしない。
このようにするのは、柏原が怪しいと見抜いた連中だけである。
「ふざけるな!!俺達は難民で…!!」
「不自然なんですよ。全員が全員全くの無心。私に心を読まれないようにするので手一杯だったんですよね?え?寒い中滝行もした?山本隊長とかいうバカの指示で?」
柏原は心を読める。
原理は全くの不明ではあるが、彼の前では何もかもお見通し。
そうしてバレてしまい、彼らの心にはどうして?という疑問とあれだけやったのにという苦労が漏れ出す。
柏原が言った通りここにいる者達は山本隊長から指示を受け、無心になるための修行≠ニやらをひたすらした。
寒い中滝に打たれ続ける、焼けた炭の道を歩く、飲まず食わずで念仏を唱え続けるなど、
他にも様々な修行の内容が部下達の心から覗き見れたが、そのどれもが時代錯誤も甚だし過ぎる内容に、柏原は思わず吹き出してしまった。
「貴様ァ!!山本隊長を笑うのか!!!」
もう正体を隠す必要は無いといわんばかりに、
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