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『外伝:赤』崩壊した世界で大剣豪とイチャコラしながら旅をする
裏側-ひかりあればやみあり-
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に混じり肉を奪い合う武蔵を見て大和はほんの少し頬を緩ませ、ある場所に視線を移した。
スっと立ち上がり、男達の僅かな隙を見抜いて素早く肉を一切れ頂戴すると、大和はそこから離れる。
少し離れた場所に、子供がいる。
それから何も言うことなく、大和はその子供の隣に座り、肉の乗った皿を目の前に置いた。
「食べないのか?」
「…あまり、お腹すいてないんで。」
「昼もそう言って食べていなかっただろ。」
子供は子供でちゃんと人数分切り分けたものをもらえる。
しかしその子は全く食べず、子供達から少し離れた場所で1人寂しそうに座っていたのだ。
「お前のサーヴァントに怒られるぞ。食べ盛りの時期なんだからきちんと食べなさい、ってな。」
「…。」
この少年、実はブーディカのマスターである。
名前は
堂本 宗弘
(
どうもと むねひろ
)
。柏原と同じで別の組織から派遣されてきた助っ人である。
なぜこのような幼い子供がレジスタンスの助っ人として選ばれたのか、
それは大和自身もよく分かっておらず、また詳しく聞くこともしなかった。
「向こうで子供達と食べないのか?」
「結構です。1人の方がいいので。」
「そうか。だがあいつはお前と食べたいらしいぞ。」
「…!」
堂本という少年が顔を上げると、駆け寄ってくる子供の姿が見えた。
「むねひろくん!!」
「何…?」
「いっしょにたべよ!ひとりよりふたりのほうがおいしいよ!」
彼の名前は
田村 将
(
たむら しょう
)
俺より少し前にやってきたらしい、七歳ほどの少年だ。
そして彼もまた幼いながら、堂本と同じようにサーヴァントを所持している。
「こーら将!ご飯中にあんま走り回るなって言ったじゃん!」
「すずかおねえちゃん…。」
と、噂をすればなんとやら。
彼のサーヴァントである鈴鹿御前がやってきた。
なぜこの様な子供が持っているかと言えば、死の間際兄から託されたらしい。
この子供も、辛い経験をしているというわけだ。
そして、堂本という少年もだ。
「ごめんなさい。でも…」
「でもも何もないし!」
「むねひろくん、ひとりだったから。」
と、征を叱っていた鈴鹿御前は堂本を見る。
すると寄せていた眉間のシワは消え、短いため息をつくと
「そっか、将は優しいね。」
彼の頭を優しく撫でる。
「宗弘くんだっけ?将が一緒に食べたいって言ってんだから仲良くしなよ?さもないとブーディカさんに言いつけちゃうし!」
「…!」
この堂本という少年、
基本的に言うことは聞かないが己のサーヴァントであるブーディカの名前を出されると弱くなる。
「分かった、食べるよ。」
周りの子達とは壁を作りあまり触れ合ったりしないが、彼自身は嫌い
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