学園生活
第十一話 師匠とか天災とか
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病室
ここはIS学園内にある治療室である。
今、ここには一人の少年が寝かされている。
少年の名は西条輝龍。
そう、先ほどの戦いで気を失ってしまったのだ。
ISの絶対防御が働いたものの、メイの泰阿はそれを越える威力だったので輝龍の体はボロボロである。
それでも怪我をここまで抑えられたのはISのお陰であろう。
泰阿の一振りはそれほどの威力だったのである。
で、その泰阿を使った本人である雷美花は輝龍の寝ているベッドの横でイスに座り虚空を見据えていた。
仲間を傷つけたことはかなりのショックだったのだろう。
もうこの状態になってから三時間は経過している。
しばらくするとドアがノックされた。
「俺だ。入るぞ」
そう言って入ってきたのは織斑一夏である。
「あ、先生・・・」
そう答えたメイの声は朝の時とは打って変わりとてもか細いものであった。
「雷、まだいたのか・・・お前だって戦ったんだ。少しは休め」
「はい・・・」
返事はするものの全くそこから動く気はないようである。
「はぁ・・・一応あの謎のISについてわかったことを教えておく。あの二機は無人機だった。所属は不明。一機は大破でもう一機は今も調査中だ。今わかってるのはそんな感じだな。後、輝龍の怪我のことだが―――」
「!!」
メイは期待と不安が入り交じった目で一夏を見つめる。
「―――安静にしていれば三日ぐらいで退院できるそうだ。打撲とかは少し残るだろうけどな」
「本当ですか!」
それを聞いた美華の目から涙がこぼれる。
「良かった・・・リューの怪我がたいしたことなくて本当に良かった・・・」
そんな美華を見た一夏は少し微笑み部屋を出ていった。
__________
病室を出た一夏は考え事をしていた。
輝龍達と戦った謎のISについてである。
一夏達と戦ったISはずっと時間稼ぎをしていただけで大して前の無人機と違いはなかった。
しかし、輝龍達の方のISには新たな装備が加わっていた。
背中のAICとあの長い腕と大量の銃の三つ。
その中でもあの長い腕は異常である。
泰阿の一撃を受けたというのに全く傷がなかったのだ。
直接腕に当たってないとしてもあの威力の攻撃を受けたのだから傷ぐらいついて当たり前なのだ。それなのに無傷ということは恐ろしい硬さをしているということである。もし腕で泰阿を受け止められていたら倒せていなかっただろう。
輝龍が腕を抑えたのは僥倖だったと言えるだろう。
しかし本当に輝龍が腕を抑えたのは偶然だったのだろうか。
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