第二十八話 心地よくない朝その十
[8]前話 [2]次話
「それでね」
「そうなのね」
「一華ちゃんもそんなに長く入ってなかったわよ」
「結構汗かいてすっきりしたのに」
「もう結構暑くなっててそこで熱いお風呂に入ったらね」
そうすればというのだ。
「幾ら早朝でもよ」
「一番寒い時間でも」
「そう、それでもね」
「汗かいてなのね」
「頭から冷たいシャワー浴びたでしょ」
「そうしたわ」
「頭から身体全体に浴びるのが一番冷えるから」
このこともあってというのだ。
「だからね」
「それでなのね」
「一華ちゃんすぐに熱くなってすぐに冷えてね」
「時間的にはなのね」
「短かったのよ」
「そうなのね」
「うん、それで次は」
「私と富美子ね」
理虹が言って来た。
「その番ね」
「うん、入るわよね」
「軽くね、借りるわ」
一華に顔を向けて言った。
「そうしてくるわね」
「そうしてね」
一華も笑顔で答えた、そうしてだった。
富美子と理虹も入った、それで五人はすっきりとしたが一華の父が食事の用意をする五人を見て言った。
「今日は一華達が朝ご飯作ってるのか」
「うん、お風呂入らせてもらったしね」
一華は父に笑顔で答えた。
「それでね」
「そのこともあってか」
「そう、朝ご飯はね」
「一華達が作るか」
「とはいってもトーストと目玉焼き位で」
その作るものはというのだ。
「後は林檎とオレンジ切って牛乳出してね」
「朝ご飯か」
「それでもいい?」
「ああ、いいぞ」
父は娘に笑顔で答えた。
「お父さんは朝はご飯でもパンでもいいんだ」
「どっちでもよね、お父さんって」
「ああ、だからな」
それでというのだ。
「いいんだ、じゃあな」
「ええ、トースト焼けたらね」
「それを頂くな」
「今焼いているから」
見ればトースト焼き機に食パンがある」
「ちょっと待ってね」
「そうさせてもらうな」
「おじさん、トーストに何付けますか?」
かな恵は彼に目玉焼きを焼きながら尋ねた。
「バターですか?」
「うん、おじさんはバター派なんだ」
「トーストにはですね」
「食パンの時はジャムで」
それでというのだ。
「トーストにはなんだ」
「バターですか」
「程よく溶けて美味しくなるから」
バターがトーストの温度でというのだ。
「そうなるからね」
「だからですね」
「トーストにはだよ」
まさにというのだ。
「バターだよ」
「そうですか」
「そしてね」
彼はさらに話した。
「牛乳もね」
「じゃあ牛乳出しますね」
バターを出した留奈が応えた。
「そちらも」
「あっ、自分で出すよ」
「いや、泊めてもらってお風呂もいただいたんで」
留奈は笑って話した。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ