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銀河英雄伝説〜ラインハルトに負けません
第百四十五話 M作戦
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勇気を持ってケスラーがテレーゼに話しかける。
「殿下、お言葉ですが、イゼルローン要塞はそう簡単に陥落する事は有りません」
「ええ、それは判っているけど、皆が言うように難攻不落など言葉の文に過ぎないのよ。私が叛乱軍の艦隊司令なら、半個艦隊と陸戦隊一個連隊それに帝国の巡航艦数隻と、帝国の軍服300着で陥落させれるわよ」

「テレーゼ、それはどのようにじゃ?」
「簡単な話です。イゼルローン要塞付近に電波妨害をし、帝国領土方面への連絡を断ちます。其処へ密かにカプチェランカから救援を求めて来た巡航艦が叛乱軍に追撃されていたら、その艦隊により数隻の艦艇が目の前で沈んでいく様を見たら」

「駐留艦隊は出撃するでしょうな」
「そうしておいて、ティアマト辺りまで、駐留艦隊を引きつけておいて、追撃されていた巡航艦が入港、そして要塞司令官に面談する。しかしそれが叛徒の陸戦隊の変装だったら?」

「為す術無く、要塞司令部が敵手に落ちるか」
「しかし、要塞には装甲擲弾兵など数十万の兵が居るので、司令室ぐらいサブシステムに切り替えれば良いのでは?」

「其処で、敵が気圧を下げたらどうなるかでしょ」
「皆昏倒するわけじゃな」
「そうです、そうしておいて、トールハンマーでのこのこ帰って来た、駐留艦隊をなぎ払えば、イゼルローン要塞は陥落です」

テレーゼの言葉に、皆の顔が凍り付く。
「陛下、直ぐにイゼルローン要塞の防衛計画を練り直しませんと」
「確かにそうじゃ」

テレーゼ以外の参加者が慌て始めるなか、テレーゼが更に捲し立てる。

「イゼルローン要塞は態と陥落させなければならないのです」
テレーゼの言葉に一気に温度が下がり、ケスラーは冷や汗までかき始める。
「殿下、イゼルローン要塞が陥落すれば、帝国は侵攻される事になります」

「ええ、それが狙いよ。間違いなく、叛徒は帝国領侵攻を行うでしょう、彼等はランチェスターの法則を知らないらしいから、何と言っても叛乱軍の戦闘艦艇はかき集めても最大20万隻程度でしか無いのにもかかわらず、40万を超える帝国軍に勝てると思ってるらしいですから。

恐らくは“民衆の味方の我々が来れば、民衆はこぞって味方して呉れるでしょう”とか言いそうだわ。そんな作戦立てること自体、帝国軍の実力を過小評価しているからこそでしょうね。其処で焦土作戦を行い、帝国奥深くまで引きずり込んで撃滅するのです」

「テレーゼ、その様な事すれば、臣民に塗炭の苦しみを味あわせる事と成る」
「大丈夫ですわ、その為に金髪を元帥にして、監視しているオーベルシュタインを参謀としてねじ込むのですから。金髪を迎撃艦隊の司令官に任命すれば勝手に、自分達で焦土作戦をしてくれますから。あとは三長官と国務尚書が処分してくるでしょうから、忠誠を尽くし
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