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ヘタリア大帝国
TURN49 騎士と海賊その十二
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 長門の食堂に国家や提督達が会議を兼ねて食事に集まっている。秋山はその顔触れを見てこう東郷に言った。
「提督が増えたのはいいことですが」
「艦隊が増えるということだしな」
「はい、しかし」
「しかしか」
「個性的ですね」 
 かなりオブラートに包んだ言葉だった。
「実に」
「努力した言葉だな」
 東郷は秋山の言葉のオブラートにそれを見て言う。
「それもかなり」
「いえ、別に」
「しかし有能な提督ばかりだ」
「はい、国家の方々も含めて」
「いいことだ。全員が同じなら戦いの幅も狭まる」
「機械だけだとですね」
「そういうことだ。人は個性があるからいい」
 東郷は微笑んで話す。
「そういうことだ」
「確かに。言われてみれば」
「それでセーシェル、マダガスカルを攻めるがな」
「オフランス軍ですね」
「どうだ、向こうの戦力は」
「大したことはありません」 
 秋山はオフランス軍についてはこう言うだけだった。
「数も装備も士気も」
「平和主義故にか」
「その様です」
「平和主義自体はいいことだがな」
 東郷もこの考えは否定しない。彼にしても戦わずに物事が解決するのならばそれでいいと考えているのだ。
 だがそれでもとだ。彼はこうも言う。
「しかしそれに溺れるのはな」
「よくありませんね」
「そこに隙ができるからな」
「まさにそうですね。それでは」
「全軍で攻め込めばあっさりと終わるか」
「はい。ただ、です」
 秋山はオフランス軍を弱いと見ていた。しかしだった。
「フランスさんと妹さん、そしてセーシェルさんは」
「国家だけあってか」
「中々強いです」
「特にフランスさんだな」
「色々と問題点もありますがやはり強いです」
 伊達に原始の八国ではない。そうした意味でフランスは日本と比べても引けを取らない強さを持っているのだ。
「だからこそです」
「強いですか」
「はい、強いです」
 また言う秋山だった。
「国家の方々だけは。あとは」
「他にまだあるか」
「原住民は。ビジー軍に協力的ではないですから」
「気にしなくていいか」
「今の摂政のシャルロット王女も」
 彼女のことも話す。
「特にこれといってです」
「ないか」
「フランスさんが英才教育を施しておられますので」
 それでだというのだ。
「実力をつけてきておられます」
「ではあの王女さんもか」
「若し出て来たら警戒が必要かと」
「わかった。それではな」
「流石にセーラ女王程ではないでしょうが」
 セーラは指揮官としても優秀だ。自ら戦う女王なのだ。
「それでもです」
「それなりの実力は備えてきているか」
「そのことも気をつけていきましょう」
「ではそのうえでな」
「はい、セーシェルからマダガスカ
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