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白き竜の少年
第1章 〜覚醒〜
脅威??
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に隠れる場所はない。ならば大蛇丸はどこにいるのか。その戸惑いが彼らの動きを止めた。

「まだまだ甘いわね??」

カナとレツの足元の土を突き破り現れた大蛇丸。驚く暇もなく、2人の首筋に手刀を当てる。力なく倒れた2人に目をやる事なく、ハルマを見つめる。

「流石はイタチの弟(・・・・・)といったところかしら」

とんだ勘違いをしている事に気付き、ハルマはフッと笑みをこぼす。クナイを構え、大蛇丸の動きに神経を尖らせる。ろくろ首のように首を伸ばしてきた大蛇丸の動きも見えている。これを躱してクナイで切り裂く。そのイメージが頭の中で固まる。それを実行しようとチャクラを足元に込めた次の瞬間、ハルマの手からクナイが落ちる。

「(……力が抜ける……??)」

チャクラを練り込めず、首筋に噛み付かれた。激しい熱さと痛みがハルマを襲う。

「ぐっ!がぁあっ??」

異物が入り込む感覚。首筋だけでなく、下腹部が焼けるように痛む。

首筋から口を離した大蛇丸は首を体の元へと戻そうとする。しかし、首をハルマの手が掴む。

「気安く入り込むな……?? 下郎」

縦に裂けた黄色い瞳孔が大蛇丸を睨み付ける。

「なっ……??」

大蛇丸の首を投げ、後方に吹き飛ばす。

「私とした事が……とんだ勘違いをしていたようねぇ??」

「ハルマ君……いいえ。白竜かしら?」

不愉快そうに首筋に触れる。三つ巴の印。大蛇丸がつけた天の呪印と呼ばれるものだ。

それに適応しようとハルマは意識を手放し、代わりにハルマの中に封印されている白竜の意識が表出した。敵も味方も関係ない。考えうる中で最悪の展開。

「妾の宿主に気持ち悪いマーキングをしおって。財布にするぞ」

ハルマの体を白いチャクラの衣が覆い、顔や腕には竜の鱗に似たものが浮き出る。

「あら、酷いわね。ただのプレゼントよ」

「まあよい。妾の宿主に唾つけてくれた礼をしなくてはな」

幾つもの氷柱が大蛇丸に襲い掛かる。蛇のように柔らかい肉体を駆使し、躱していたが、氷柱を自在に操る白竜の追撃を躱す事は不可能。瞬く間に大蛇丸を捕らえる事に成功する。

「(封印された状態でこれだけのチャクラ量……??) バケモノめ??」

「お主も大概であろう」

氷柱が大蛇丸を押し潰しにかかる。だが、今の状態は呪印によって僅かな時間、肉体の主導権が変わっただけ。小刻みに震える手から限界が近い事を悟る。

押し潰すのをやめ、チャクラの衣を伸ばしてカナとレツを回収する。

「あら?終わりかしら」

「案ずるな。また会う時があればしっかりと剥いでやるわ」

「それは御免被るわね」

「(水遁・爆水衝波??)」

口から吐き出した大量の水が辺り一面を覆う
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