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おっちょこちょいのかよちゃん
220 愛しき妻、エカチェリーナ
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いう関係・・・?)
 さりは気になり続ける。
「羽柴さりさん、如何なされましたか?」
 テレーズが聞いた。
「あ、実は夜中に夢を見てね・・・」
「夢ですか?」
「ええ、夢の中に一人の男が出て来て、『安全地帯にいつまでもいられると思うな』って言って来たの。私は『顔を出せ』って言ってきたらその顔が・・・」
「顔?」
「はい、その顔が、杖の持ち主の子の友達にそっくりで・・・」
「もしかしてそれって杉山君かい?」
 長山が確認する。
「そう、そう・・・!!」
「まさか、杉山君は敵の方に寝返ったのか・・・?」
 長山は眼鏡を通して杉山の近況を探る。
(杉山君・・・)
 しかし、杉山の姿が見えない。何かが妨害しているのか。

 レーニンは通信を受ける。
『こちら丸岡修。杖の奪取は失敗した!態勢を立て直す!』
「失敗だと?スターリンも一緒ではなかったか?」
「それがスターリンは途中で妻の所に行くと言ってその場を去りました」
『全く、妻の事となるとどうしようもない輩だな・・・』
 レーニンは呆れた。そして杯の所有者を捕えているある屋敷へと向かう。

 エカチェリーナは起き上がれるようになった。
「私は・・・」
「ああ、エカチェリーナよ。お前は頭に怪我をしていたのだ」
「そうだったのね・・・。それにしても恐ろしい女性達だったわ」
「女どもと戦ったのか?」
「ええ、剣を奪い去ったって者達とね。とても強かったわ・・・」
「そうか、今度はそいつらを倒しに行かないとな・・・」
 スターリンはエカチェリーナの為に何でもしなければと思う気持ちが強まった。

 本部にイマヌエルが戻って来た。
「只今帰って来た」
「お帰りなさいませ」
「何とか杖は守り抜けた。だが、山田かよ子君は戦いで疲れ切ってしまったよ」
「そうですか・・・。現れた敵は確かスターリンといいます人物でしたわね?」
「ああ、そうだよ」
「かなり厄介な敵に会いましたわね。切り抜けられましたのが本当に奇跡ですわね」
「ああ、彼は途中で妻が気になったらしく、引き上げて行ったよ」
「『妻が気になった』ってどういう事?」
 まき子が質問した。
「あのスターリンと言います男は、生前、最初に妻でありますエカチェリーナ・スワニーゼを溺愛していましたのです。ですが、エカチェリーナは早死にしまして、2番目に結婚しましたナジェーダ・アリルーエワとの仲は険悪でした。それだけスターリンとエカチェリーナは馬が合いましたのでしょう」
「そうだったのね・・・」
「エカチェリーナは戦争主義の世界の人間となりました反面、ナジェーダの方は私達の世界の人間として受け入れています」
「そうなのね・・・」

 こちら雷の山。すみ子の元に自分達と同い年の小学生の四人組に一人の平
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