とある自由惑星同盟転生者の話 その3
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る限り出兵は避けられなかっただろう。
原作で、第十二艦隊はルッツ艦隊と交戦し全滅する。
つまり、このままだと分艦隊司令である俺も高確率で戦死してしまう。
もっとも、これは各星系の占領に艦隊を割いていたことや食料の不足による士気の低下という要因もあるため、それらを少しでも改善できれば結果はまた違ってくるはずである。
そして今、俺の属する第十二艦隊はボルソルン星域へ到達し、各地を占領下に置いている。
やはり、食料物資が引き揚げられてるな……。
「ボロディン提督、このままでは敵の焦土作戦に乗せられます。占領地を最小限に……いえ、この際ゼロにして敵襲に備え、撤退準備をしておきましょう」
『………そうだな。だが、司令部への説明はどうする?』
「虚偽の報告を送ってしまえば良いかと。この戦い、我々の敗北は必至です。であれば、如何に多くの兵を生きて帰せるかが重要となるでしょう。この戦い後、罷免されるであろう司令部への虚偽報告など些細な問題です」
『ふむ、貴官の言う通りだな。我々はこれより各地の占領を放棄、撤退準備を整える』
・・・・・
そして、遂にその時は来る。
帝国軍の反撃が開始されたのだ。
「敵影確認。数、15000」
「攻撃開始!」
あれは戦艦スキールニルだな。
やはり、ルッツ艦隊か。
幸いこちらは各地の占領を放棄していたため、まだ余力はある。
今のところ、戦況は互角だ。
だが、時間が経てば数と士気の差からこちらはジリ貧になるだろう。
どうするべきか……。
『全艦突撃、これより攻勢に出る。敵が艦隊をいったん引いたら、全速力でイゼルローンまで撤退する』
なるほど、攻勢を仕掛けて敵をいったん下がらせ、その隙に脱出するというわけか。
「よし、突撃だ! 敵が下がったらこちらも引くぞ!」
「はっ」
こちらの攻勢によって艦列を乱されたルッツ艦隊は、艦隊の再編を図るためいったん後退する。
『今だ!』
「よし、撤退せよ」
この第十二艦隊の行動に、ルッツは慌てて追撃を命じる。
「敵、追撃してきます!」
「構うな! 全速で撤退だ」
* * *
第十二艦隊はルッツ艦隊を振り切り、恒星アムリッツァへ到達した。
その戦力は戦闘前の7割ほどに減っていた。
恒星アムリッツァに終結したのは、連戦したはずなのに何故か1割の損害しか出ていない第十三艦隊、3割を失いつつも撤退に成功した第五、第八、第十二艦隊、司令官と艦隊の半数を失った第九、第十艦隊、司令官を失い辛うじて全滅を免れた第三艦隊。
第七艦隊は原作通り全滅(降伏)したようだ。
計55000隻。
出兵時の約半分まで減っている。
各艦隊の再編
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