第二十八話 心地よくない朝その五
[8]前話 [2]次話
「白か黒が一番多いかしら」
「そうでしょ」
「他の色も一杯あるけれど」
「一番多いってその二色でしょ」
「白か黒ね」
「下着の時もでしょ」
「ええ、白が多いわね」
この色の下着がというのだ。
「それで黒もね」
「だからシンプルで子供っぽいと思っても」
「男の子にはなの」
「むしろ白はね」
「黒と同じだけなのね」
「刺激的だから」
それでというのだ。
「注意することよ」
「そうなのね」
「そうよ、だから早くね」
ようやくジャージのズボンを穿きはじめた一華に話した、だがそれでもショーツのあられもない部分がちらちら見える。
「服着なさい」
「そうするわね」
「下着姿は厳禁よ」
「お部屋の中でも」
「しかも寒いし」
「夏でも」
「そう、夏でも冷えるでしょ」
身体がというのだ。
「だからよ」
「下着のままじゃなくて」
「いつもね」
「服は着ることね」
「夏だと半ズボンとシャツでもね」
この恰好でもというのだ。
「いいから」
「服は着ることね」
「少なくとも下着よりずっと冷えないしね」
「夏でも身体冷やしたら駄目ね」
「そうよ、むしろ夏はね」
この季節はというのだ。
「クーラーや扇風機にあたるでしょ」
「そういったのないと暮らしていけないわよ」
一華もこう返した。
「夏は」
「私もよ、けれどそうしたものにあたってると」
「冷えるわね」
「だからよ」
「暑い中でもなのね」
「下着姿だと裸と同じだからね」
隠す部分は隠しているがというのだ。
「それでよ」
「冷えるのね」
「そうなるからね」
「夏でも服は着ることね」
「下着のままでいないでね」
そうしてというのだ。
「服はね」
「着ることね」
「何時でもね」
こう言うのだった。
「いいわね」
「身体を冷やさない為になの」
「そうよ、あとね」
「あと?」
「あんた下着毎日換えてるわね」
「当たり前でしょ」
一華は富美子にむっとして返した。
「汚いでしょ」
「だったらいいわ」
「毎日換えないとね」
下着はというのだ。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ