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夢幻水滸伝
第二百四十六話 三省併合その十二
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「それは」
「そやな、そうやさかいな」 
「ここはですね」
「聞かせてくれるか、自分等がこの勢力に入る様に」
「では」
「言われてみますと」 
 紅美も言った、ライチ酒を水割りで飲みそれからまた言った。
「別にお話してもです」
「困らんやろ」
「疚しいこともないですし」 
 そうした要素も存在しないというのだ。
「それでは」
「頼むな」
「はい、ただ」
 紅美は自分が今しがた飲んだ酒を見た、コップの中の酒はまだ半分ある。
「お酒が回って」
「それでやな」
「呂律が回らなくなるかも知れません」
「ほなそれまでにや」
「話すことですか」
「何日か時間かけてもええやろ」
 施はこうも言った。
「そやろ」
「はい、そう言われますと」
「本かて一気に読むとは限らんやろ」
「それはそうですね」
「分厚い本やとな」
 それこそというのだ。
「何日もかけるやろ」
「そうですね」
「紅楼夢とか水滸伝になるとな」 
 どちらもかなり長い作品である、尚水滸伝は百回の話と百二十回の話があり百二十回版のみに登場する人物もいる。
「一日で読めるか」
「絶対に無理ですね」 
 王もそれはと答えた。
「流石に」
「そやな」
「そやからですね」
「別にこの場で全部話さんでもな」
 そうせずともというのだ。
「ええやろ」
「それはそうですね」
「そやからな」
 それでというのだ。
「時間をかけてな」
「話すことですね」
「そうしたらええ」
「ほな」
 王は施の言葉に頷いた、そしてだった。
 彼は蟹焼売を食べてまた言った。
「こうして一緒に食べる時に」
「その時にやな」
「お話していくということで」
「頼むな」
「そうさせて頂きます」
「ほなな」
「ただお酒が回りますと」
 王もこう言った。
「かなり」
「呂律が回らん様になってやな」
「そしてです」
 そのうえでというのだ。
「酒乱もです」
「まあそこまでならん様にな」
「お酒は程々にですね」
「綾乃ちゃんみたいに幾らでも飲めるモンは稀や」
 酒豪の中の酒豪として知られる彼女はというのだ。
「あの娘は何リットルでも飲むさかいな」
「無類の酒豪と有名ですね」
「冗談抜きでうわばみや」 
 そこまで飲めると話した。
「幾らでも飲めるわ」
「うわばみは日本ですね」 
 白は施の今の言葉にこう述べた。
「日本では大蛇は大酒飲みとなっているので」
「そや、あそこの神様ががそうでな」
「三輪のですね」
「奈良のな」 94
 桜井市にあるそこだというのだ。
「あそこの神様が蛇でな」
「それで、ですね」
「その為にな」
「日本ではそう言いますね」
「そや、まあ酒はかなり飲んでもな」
 自分も飲む
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