Mission
Mission5 ムネモシュネ
(1) クランスピア社正面玄関前
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「いつでもオッケー。ジュードたちこそ、準備はいいか?」
キー操作を終えたルドガーのGHSの画面には、「実行」と「YES/NO」のアイコンが映し出されている。
「もちろん、万端。タイミングは任せるよ」
ジュード初め彼の仲間の視線がルドガーに集まる。疑いも邪念も一切ないまなざし。
これはルドガー自身が培った関係ではない。彼らはただ、ルドガーが「ジュードの友達」だから信用しているだけ。厳しい言い方だが、思考の放棄だ。その危うさはいつ露呈するか。
「――じゃあ、行くぞ」
数人が唾を呑む音が聞こえた。
ルドガーの指がGHSのエンターキーを押す。すると周囲の空間が歪み、砂地獄に砂が流れ落ちるように、一点に向けて集約し――炸裂した。
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