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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
GX編
第118話:手を取り合っても
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放つ。それぞれの片足が丸鋸と刃に変化し、ミカに向けて蹴り落とされる。ミカはそれも作り出した巨大な結晶で受け止めてしまうが、2人の勢いはその結晶すら貫くほどだった。

 だがミカの表情に焦りはない。それどころか、待ってましたと言わんばかりの様子だ。

「ッ! マズイ、離れろ!?」

「ドッカーン!」

「「はっ!?」」

 いち早く危険に気付いた奏が警告するが僅かに間に合わず、2人はミカの結晶が起こした爆発に巻き込まれて吹き飛ばされてしまった。
 なお悪い事に、その爆発により発電施設が完全に崩壊。本部の電源が完全に落ちてしまった。

「内臓電源に切り替えます!」

 即座に電源が切り替わり、一瞬暗闇に包まれていた発令所に再び明かりが灯りモニターも状況を映し出した。

 そのモニターには、今の爆発で吹き飛ばされボロボロになった調と切歌の2人が映し出されていた。
 しかし奏の姿は見当たらない。

「このままじゃ、何も変わらない……変えられない」
「こんなに頑張ってるのに、どうしてデスか!? こんなの嫌ですよ! 変わりたいデス!!」

 結局発電施設は破壊され、2人はボロボロ。爆発で別の方向に吹き飛ばされたのか、奏の姿は見当たらない。何一つ良い事が無い状況に、口惜しさからくる慟哭が辺りに響く。

「まぁまぁだったゾ! でもそろそろ遊びは終わりだゾ!」

 ミカの髪がバーニアのように火を噴き一気に加速。切歌の懐に入り込むと、カーボンロッドでギアコンバーターを一撃で破壊した。

「バイならー!」

 コンバーターを破壊された切歌はその勢いのまま吹き飛ばされ、地面に倒れるとギアが解除されてしまう。

 慌てて調が切歌を助けに行こうとするが、それはミカにより防がれた。

「余所見してると後ろから狙い撃ちだゾ〜!」
「そりゃお前の方だ!!」
「ッ!?」

 調の動きをカーボンロッドで遮ったミカだったが、その背後から2人ほどではないが傷を負った奏が飛び掛かる。振り向きざまにカーボンロッドを振るうミカだったが、奏はそれをアームドギアで弾くとそのままの勢いでミカを蹴り飛ばした。

「わぁぁっ!?」
「調! 今の内に切歌を!」
「はい!」

 奏の援護を受け、改めて切歌を助けに向かおうとする調だったが、ミカは飽く迄も2人をこれ以上好きにさせるつもりは無いようだった。

「邪魔はさせないゾ! 仲良しこよしでアイツのギアも壊しちゃうゾ!」

 ミカは奏に向けてカーボンロッドを放ちながら、調の周りにアルカノイズをばら撒き召喚する。
 今の傷付いた調では、アルカノイズでも相手をするのは危険すぎる。奏は調の援護に向かおうとしたが、それはミカが許さない。

「あのじゃりン子はもうどうでもいいゾ
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