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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
GX編
第118話:手を取り合っても
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2人が落ち込むよりも先にアドバイスを口にした。
「だからこそ、お前達は2人で力を合わせるんだよ」
「2人で?」
「力を?」
「あぁ。相棒ってのは良いぞ。一緒に居れば二倍どころじゃない力を発揮できる。コンビを組んでるアタシが言うんだ、間違いない」
奏のアドバイスは通信を通して翼にも伝わっていた。自分達の事を例に挙げてもらえたことに、翼はこんな状況だと言うのに嬉しそうにはにかむ。
調と切歌はと言うと、奏からのアドバイスに何か感じるモノがあったのか頷き合いミカに向けてギアを構える。
3人が話している間に、ミカは暇を持て余して地面に立てたカーボンロッドの上で曲芸の様に立っていた。余裕を感じさせるその姿に、今度は2人も心を乱すことなく唄を紡ぐ。
その唄は今までのものと少し違っていた。今2人が唄っているのは、言うなればデュエットの様な唄。それぞれが担当するパートを互い違いに歌う事で一つの唄としているような、そんな感じのものであった。
その唄が生み出す相乗効果は、今までの戦いが嘘の様にミカに対しても有効に作用していた。切歌の一撃はカーボンロッドを砕き、調のギアを大きく変形させての突撃はミカでも受け止めきる事が出来ず弾き飛ばされた。
見違えるような2人の戦いに、傍で見ていた奏も舌を巻く。
「やるねぇ、2人とも。こりゃアタシも負けてられないな!」
先輩としての意地もあり、またそもそも不完全な調整のLiNKERによる時間制限の事も考え奏は2人の攻撃に合わせてミカへの攻撃を試みる。
2人の身に起こった変化を誰よりも理解していたのは、発令所でモニターしていたオペレーターの2人だった。
「2人のユニゾンが、数値以上の効果を発揮しています!」
「相性が良かったのもあるんでしょうね。あの子達は、2人で一人前以上の力を発揮できるのよ」
「だが、この輝きは時限式だ」
奏に次ぐ力を2人で発揮し始めた調と切歌に、僅かな希望を見出す了子達。しかし弦十郎は状況を冷静に分析し、あれがあまり長続きしない事を察していた。
弦十郎の危惧は奏の危惧でもあった。同じ時限式の装者である彼女は、自分も2人も限界時間が近付いている事を理解していた。
「これ以上はあまり時間を掛けていられない。勝負をかけるぞ!」
「「はい(デス)!!」」
発電パネルの上に降り立った3人と1体。
ミカに対していの一番に攻撃を放ったのは奏だった。
「オリャァァァァァァッ!!」
[LAST∞METEOR]
強烈な竜巻がミカに襲い掛かる。ミカはそれを両手で展開した障壁で持って防ぐが、それは目くらまし。
本命は調と切歌のユニゾン攻撃だった。
調と切歌は唄を合わせ、力を合わせてミカに強力な一撃を
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