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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
GX編
第118話:手を取り合っても
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切歌の2人が依然として爆弾を抱えたままである事を察した。
「いくら何でも無茶をさせ過ぎだ」
「分かってるわ。だからこそこうして急ピッチで奏ちゃんのギアの改修を終わらせたんじゃない」
了子が白衣のポケットから手を出すと、その指に引っ掛けるようにしてギアペンダントが姿を現した。了子とアルドにより回収が加えられた奏のガングニールだ。
それを見た瞬間奏の目が戦士の目に変わった。
「使えるのか了子さん!」
「モチのロンよ! アルドの協力もあって、もうアルカノイズの攻撃なんて怖くもなんともないわ。それに、新しい機能も追加して――」
「助かる!」
了子の説明を全て聞き終える前に、奏はギアペンダントを引っ手繰るように受け取り発令所から飛び出していった。大急ぎで発令所から出て行く奏を、了子は咄嗟に呼び止めようとするが奏は聞く耳持たず扉が閉められた。
「ちょっと、待……あぁ、もう。まだ何も説明できてないのに……」
「必要とあればその時に話せば良いではありませんか」
「ま、それもそうね。その方がびっくりしてくれそうだし」
溜め息を吐く了子を宥め、アルドは静かに踵を返した。
「私も出ます。アルカノイズ程度なら、私も十分にお力になれると思いますので」
アルドがそう言って発令所から転移したのを見て、残された者達は再びモニターに目をやる。
S.O.N.G.が突然の襲撃に何とか対応している頃、チフォージュ・シャトー内部の玉座ではキャロルが各オートスコアラーからの報告に耳を傾けていた。
キャロルが座る玉座に続く階段の最上段にはハンスが腰掛け、キャロル同様オートスコアラーの様子を見守っている。
『該当エリアのエネルギー総量が低下中。間も無く目標数値に到達しますわ』
「レイラインの開放は任せる。俺は、最後の仕上げに取り掛かる」
ファラからの報告に、キャロルは静かに立ち上がった。一方で、ハンスは動く気配を見せず階段の上に座ったままだ。
「魔法使いは誰も出てこないのか?」
『今のところ、装者2名以上の抵抗は見られません』
「チッ、つまらねぇ。魔法使いが出てこないんじゃ、俺の出番がねえじゃねぇか。今度こそ仕留めてやろうと思ってたのに。ウィ、ウィ……え〜っと? 何だっけ?」
惚けた顔をするハンスに、キャロルは素早く近付くとその背を蹴り飛ばし階段から突き落とす。無抵抗に蹴り飛ばされ階段から突き落とされ、転がった際に額でも切ったのか顔が僅かに血に塗れる。が、ハンスはキャロルに文句一つ言わないどころか逆に恍惚とした笑みを浮かべていた。
「へへ、へへへへ……」
『……いよいよ始まるのですね?」
「いよいよ終わるのだ。そして万象は、黙示録に記される」
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