第7次イゼルローン要塞攻防戦A
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ており、この時点で彼らの敗北はほぼ確定的であった。イゼルローン要塞内部は既に自由惑星同盟軍第十三艦隊が制圧・占領しており、もはや彼らを救うものはいなかった。
一方何も知らないゼークト大将麾下の駐留艦隊は、出撃前よりやや数を減らしていたがそれでも1万隻以上の数を保っており、ダゴン星系から撤退を開始し、要塞へと急行しつつあった。
そして帝国軍が撤退していくのを見た同盟軍の将兵の間に歓声が上がったが、そんな中でクロパチェクは、シガレットを咥えながら冷静に状況を分析していた。
(どうやら勝ったようだな。だが、まだ終わったわけではないな…)
「第十三艦隊より入電。『要塞攻略ニ成功セリ』との事です」
「うむ、ご苦労だったな。要塞の方は?」
「はい、要塞内及び要塞周辺の敵部隊は完全に沈黙しました。ただ、要塞内部の施設はまだ復旧作業中とのことですが……」
「よし、我々も要塞に向かう。敵艦隊との間に8光秒の差を保ちつつ追跡せよ」
「はっ!!」
こうして自由惑星同盟軍第四艦隊は、第十三艦隊による要塞制圧まで帝国駐留艦隊を引き付けることに成功した。その戦果は第四艦隊の行動不能な艦艇はわずか162隻で、他の艦艇はすべて健在であり、帝国軍の艦艇に至っては4000隻以上を戦闘不能に追い込むという大戦果となったのである。
一方ダゴン星系から一直線にイゼルローン要塞へと何とか帰還しようとした帝国軍駐留艦隊だが、肝心の要塞は既に帝国軍の所有するものではなかったのだった…。
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