始業式を告げる鐘
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金翼を背に、黒い三角帽の少女。傍から見ると物凄い魔女っぽい姿をしている少女腕章に”第三特務 マルゴット・ナイト”と書かれている少女が手を上げて答えた。
「ナイちゃんが見る限り、セージュンとソーチョー、後、フクチョーもいないかなぁ」
その言葉に、確かに……と言った調子で周りの人間も頷く。
そして、マルゴットの腕を浅く抱いている六枚の黒翼の少女”第四特務 マルガ・ナルゼ”は首を傾げながら告げる。
「正純は今日は自由出席の筈。総長は多分遅刻だと思うわ」
「まったく……総長兼生徒会長がそれじゃいかんわねー」
その言葉に対して、皆はその通りとは答えず、ただ苦笑という力の無い笑顔を浮かべるだけであった。
周りの笑顔に、オリオトライも苦笑する。
でも、次の名前には思わず、こいつ……という顔になって会話を続ける。
「……で、熱田の奴は……またかしら?」
「小生、思いますに、またさぼりかと」
今度は袋からお菓子を取り出しながら喋る丸い体型の御広敷という少年が答えた。
周りの皆もその答えにうんうんと頷いている。
「あの斬撃馬鹿……また体育の授業をさぼりね……出席点だけは生意気にもゲットしているから殴り辛いわ……」
「……殴れないんじゃなくて、殴り辛いだけで御座るか……」
顔をスカーフと帽子で隠している自称忍びの点蔵・クロスユナイトがツッコミを漏らすが、オリオトライは気にせず、ぶらぶらと手を振るだけで返事とした。
「まったく……トーリの馬鹿はともかく。熱田の馬鹿は思いっきり戦闘系なんだから、こういう時ははしゃげるでしょうに。」
「その割には、出席点稼ぎの時に来ていた時は、「おお! 大空に羽ばたいてるぜ……!」とか言ってボケて吹っ飛ばされていただけのような……」
「そこら辺は気にしない───で、浅間。あいつは遅刻なの? それともさぼりなの? はい、どっち」
「ぶっ! な、何で私に聞くんですか!? 」
長身の黒髪、左目に緑の義眼、そして何とも言葉にし難い胸にある大艦砲が特徴の浅間智が慌てて、手を振る。
いきなりの無茶振りに周りは自分も含めまたまた〜という顔になる。
端的に言えばむかつく顔である。
代表して、再び大艦砲を両手で支えるように腕を組んでいて、黒と白の制服を着ている少女。葵喜美が喋った。
「だってそうでしょう。二人とも、もう暇があれば何時でも一緒にいるじゃなーーい? ああ、もう! いっその事、合体しなさいよもう! 合体よ、合体! でも、合体事故には気を付けるのよ!?」
「な、何の比喩ですか! あ! や、やっぱり言わなくていいです! そう! 私は巫女ですからね! 巫女! だから、そんなエロ系の質問には答える事も、考える事も出来ませんからね!───建前上」
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