始業式を告げる鐘
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ングだろうが!! 擬音でモミャっと! そう、大胆かつ、激しくだ!」
緊張感台無しのギャーギャー騒ぎ。
二人だけの馬鹿騒ぎ。それに、二人は本当に楽しそうに騒ぐ。それこそ、年相応の子供らしく、元気な大騒ぎ。
だけど、二人は直ぐに話を戻した。
「で、だ? 結局、最初の大層なお約束っていうのは何なんだ? 早く言え。言わなかったら斬るからな。5・4・321ブー! はい、終わり! 斬るぞー」
「おいおい、お前の芸風は本当に突き抜けてんなぁ……流石俺のそうぼう! ああ! そうぼうって何だかエロくねぇか!? くぅーー、言葉って本当にエロエロだよなぁ!」
「話逸らすなよ、おい。いい加減にしないと怒るぞ、てめぇ。後、相棒だ」
えー、マジーという馬鹿の台詞は、そろそろ修理に出すべきだと思い、一発殴って、話を進めさせた。
これ以上、馬鹿と話していたら馬鹿菌が移ると本気で思う少年であった。
そして、ようやく、ちょっとはまともな雰囲気になって話を始める馬鹿の少年。
「ああ。つっても、大したことじゃないんだ。おめぇは何時も通りにいてくれという事なんだ」
「は? 何だ馬鹿。その意味深の頼みは」
「別に、おかしな事言ってねぇよ。おめぇは何時も通り、俺達と一緒に馬鹿をしてくれてたらいいんだ。そして───出来たらでいいから、俺が王になる道に行けたら、お前は俺達の剣になってくれよ」
「───」
「強制はしねぇ。お前にも、叶えたい夢ってもんがあるんだから。だから、出来たらでいいんだ。それだけで、俺は安心できる。何せ、お前がいるんだからな」
それは、完全な信頼。
何一つとして、不純物が混じっていないこちらを支持する信頼。馬鹿だからこそできるのかなと思ってしまう馬鹿みたいな信頼。
それに対して、少年はどんな顔をしたのか。上手い事、光のせいで見えなかった。
「じゃんじゃん馬鹿をしようぜ。馬鹿でいられるっていうのは幸せな事なんだぜ。だから、じゃんじゃん馬鹿をして、俺は王になるんだ。だから、その為の馬鹿な剣がいるんだよ」
「……誰が馬鹿だ。お前にだけは馬鹿呼ばわりされたくないわ。」
二人とも苦笑しながら話す。
言葉とは裏腹に剣の少年は内心では、違いねぇと思っているし、馬鹿な少年も何言ってるんだよと思っている。
馬鹿だからこそ、こんな会話が出来ているんだろと。
「……そういう役割なら、ネイトで十分だろうが」
「ネイトとおめぇは違うさ。ネイトは騎士だから、俺を導いてくれるけど、おめぇは剣だからな。お前は俺の横に立ってくれるっていう事じゃないか」
「その台詞を腐れ魔女に聞かせたら、どうなるか楽しみだぜ……」
「ああ……俺の横で立つだなんて、何ていやらしいんだ、お前! そこまで愛されているとは…
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