暁 〜小説投稿サイト〜
おぢばにおかえり
第七十話 詰所はお家その十七

[8]前話 [2]次話
「奈良県は」
「特に南が凄いんですよ」
「山ばかりよね」
「吉野から南は」
 それこそというのです。
「山しかなくて人は」
「少ないのよね」
「凄いですよ、南北で全然違うんですよ」
「南は山ばかりで人が少なくて」
「山ばかりって」
「はい、それで北もです」
 私達が住んでいるそちらもというのです。
「やっぱり盆地以外は山が多くて」
「新一君のいる宇陀市もなのね」
「はい、山が多くて」
 それでというのです。
「坂道にも慣れてます」
「そうなのね」
「はい、だから今もです」 
 坂道を自転車で登ることもというのです。
「普通にです」
「こうして進めるのね」
「本当に慣れですね」
「慣れっていうけれど」
 ここで私は新一君にこう返しました。
「私乗せてるのに」
「大丈夫ですよ」
「足腰強いのね」
「これ位は平気です」
「それも坂道で培ったの」
「そうですね」
 新一君も否定しませんでした。
「僕の場合は」
「そうなのね」
「それに先輩軽いですから」
 今度は笑っての言葉でした、前を向いていても口調でわかりました。
「小柄で」
「そこでそのこと言うの」
「はい、事実ですから」
「小さいのは余計よ」
 その発言にはむっとして返しました。
「何でそこでそう言うのよ」
「だって先輩実際に小さいですよね」
「小さいのは言わないの」
 本当に気にしているので、もっと背が高くなればいいと思いながら今も牛乳を毎日飲んでいます。効果は出ていませんが。
[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ