第五百二話 バーベキューだけじゃないその二
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「本当にな」
「あの、お話を聞いたんですが」
ピンクのワンピースの如月カレンが尋ねた。
「左さんと戦った相手の中にも」
「いた」
「こうした考えの人は」
「もっと酷かったかもな」
「伊坂がそうだったね」
フィリップは彼のことを思い出した。
「あいつは自分だけでね」
「自分の目的の為に人も殺したな」
「中には楽しみの為にね」
「そうした奴だった」
「まさに悪魔だったね」
「人でなくな」
「この人は少なくとも人ですね」
「そうですよね」
水無月遥と神無月葵が話す、遥は白ビキニで葵は青ビキニであるが二人共それぞれの水着がよく似合っている。
「確かに朱田は選ばなくても」
「それでもですね」
「まだな、だからいいが」
左はこの二人にも答えた。
「しかしどうかとは思う」
「どうとでも思うがいい」
又吉は腕を組み傲然として言い切った。
「私はこれでやってきたしこれからもそうしていく」
「何ていうかな」
普段着の亜樹子はこう言った。
「この人よりペンギン帝王さんの方がまともやな」
「それも遥かにですよね」
「ああ、帝王さんええ人や」
亜樹子はジェノスに答えた。
「上司として最高の人やで」
「そうですね」
「優し過ぎる位や」
「私はただホワイトであろうとしているだけだ」
そのペンギン帝王の言葉である。
「そもそも人間との対立を求めていない」
「融和やな」
「うむ、友好的に付き合えていければな」
それでというのだ。
「それに越したことはない」
「それで最初からやな」
「最高の儀礼を以てダンスを披露したのだが」
「それがお父様には衝撃だったのよ」
恭子が述べた、臍や腋の部分が極度に露出した白のワンピースの水着がスタイルのいい彼女によく似合っている。
「それでだったのよ」
「お父上は倒れられたのだな」
「ええ」
恭子は魚を焼いたものを食べている帝王に答えた。
「そうだったわ」
「申し訳ないことをした」
帝王は素直に謝罪した。
「そこまでは考えが至らなかった」
「もういいわ。お父様も無事退院して社会復帰したし」
それでというのだ。
「もうね」
「そうなのか」
「俺達もそんなつもりはかなった」
踊ったペンギンコマンド達も釈明してきた。
「まさかショックで倒れるなんてな」
「本当に友好の証だったんだ」
「それで踊ったんだ」
「けれどそれで倒れたのなら御免」
「悪いことをした」
「本当にな」
「だからいいわ」
恭子は彼等にもこう答えた。
「貴方達にも悪気はなかったから」
「というかよ」
ここでシュレデインガーが言ってきた。
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