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銀河を漂うタンザナイト
第7次イゼルローン要塞攻防戦@
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重力異常が発生しています。そのためレーダーによる索敵や航行が困難なだけでなく、敵味方識別装置や通信機器まで狂ってしまうのです」
「……」
「そんな場所で敵と遭遇した場合、我々は身動きがとりずらい地形での戦闘を強要される危険を犯すことになります。それだけでなく、叛乱軍は我々をダゴン星系に引き入れておいて、そこでわが方の退路を断って包囲してくる恐れがあります」
「ふっ、笑止だな。そのような策を弄するなど、叛徒どもは余程の臆病者と見える。それにもしそうであれば、なぜ我々に位置をばらすような真似をする?」
「それは敵が我が艦隊を要塞から少しでも長く引き離すためです」
「そもそも卿はダゴン星系が難所だという理由だけで、突入せず敵につけいる隙を与えるべきではないと言う。だが、敵がそのように危険な宙域に待ち構えているというなら、こちらはそこに踏み込んで、虱潰しにすればいいだけのことではないか」
「しかし閣下お言葉ながr「もうよい!!全艦ダゴン星系に向けて突撃せよ!!」……」

なおも反論しようとしたオーベルシュタインを無視して、ゼークトは怒鳴りつけるように命じた。そして自らはオーベルシュタインに背を向けた。

「よろしいのですか、閣下」
「かまわん。このような猪口才な手を使うという事は敵の数が少なく、要塞を恐れている証拠だ。数に物を言わせて叩き潰すのだ」
「……承知いたしました」

それ以上何も言わず、駐留艦隊参謀長パウルス准将は一礼して自分の席に戻った。そして帝国軍の進撃が始まった。

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