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レーヴァティン
第二百五十三話 蝦夷が収まりその十三

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「言語が統一されてだ」
「言葉や文字のやり取りが楽や」
「それはその通りだが」
 しかしというのだ。
「使われなくなった言語がだ」
「山の様にあるな」
「そうした実情もあるな」
「そやな」
「幸いその統一した奴は学問に熱心でだ」  
 その為にというのだ。
「使わなくなった言語も学問としてだ」
「残してるな」
「それぞれの辞書も造ってな」
 そのうえでというのだ。
「そうしている」
「そやな」
「このことは素晴らしいことだ」
 英雄は素直に賞賛の言葉を述べた。
「完全に消し去らずに学問として残したことはな」
「ええことやな」
「興味を持った者が学ぶ」 
 そうなるというのだ。
「だからいい」
「そうでありますな、しかし多くの言語がこの世界ではそうして消えた」
 峰夫は感慨を込めて述べた。
「このことはでありますな」
「覚えておかないとな」
「そうでありますな」
「そう思う、しかし貨幣と度量衡や道の幅が同じでだ」
「統治は楽であります」
「東国や蝦夷でも変わらないからな」
 度量衡等はというのだ。
「それが楽だった」
「昔の日本は戦国時代まではであります」
「西国と東国は分かれていたな」
「そうだったであります」
「それで米の収穫にしてもな」
 当時最も重要だったそれもだ。
「東西で違っていた」
「そうでありました」
「そうだった、そしてだ」
 英雄はさらに話した。
「統治も分割していた」
「西と東で」
「鎌倉幕府はおおむね東国でな」
 こちらを拠点にして統治していた、全国統治をしている様で西国はどうしても朝廷や寺社の力が大きかったのだ。
「次の室町幕府はな」
「一応日本全土を統治していたでありますが」
「幕府の将軍はおおむね西国でな」
「東国は鎌倉公方が治めていたであります」
 そうなっていたのだ。
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