第一幕その八
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「そう考える人もいるよ」
「そうした人達って嫌われてるしね」
「それも凄くね」
「しかも誰からもだから」
「それじゃあね」
「救おうって人も少ないかもね」
「そうなりたくなかったら」
餓鬼に堕ちたくなければというのです。
「最初からだよ」
「ちゃんとすることだね」
「餓鬼に堕ちない」
「浅ましく卑しくならない」
「そうなることだね」
「仏教では人に食べものを与えなかったり自分だけいい目を見た人がなると言われているよ」
その餓鬼にというのです。
「けれどね」
「それを広く解釈するとね」
王子が先生の言葉に応えました。
「どういうことかというと」
「そう、浅ましく卑しい」
「そうした行いのことだね」
「誰でもそうしたものを持っているけれど」
「そればかりになると」
「そうなるんだ」
餓鬼にというのです。
「そして死んでも」
「本物の餓鬼になって」
「苦しむんだ」
そうなるというのです。
「ずっとね」
「そうだよね、そんな風にはね」
「なりたくないね」
「僕だってね」
それこそというのです。
「なりたくないよ」
「そう思うならね」
「ああした人達を反面教師にもして」
「人としてちゃんと生きるべきだよ」
「そうだね」
「そうしたら」
それならというのです。
「きっとね」
「人としてだね」
「正しくあるよ」
「そういうことだね」
「そしてそうした人達こそ」
先生はさらに言いました。
「長生き出来るよ」
「いい人だと」
「悪い人は心にいつも不平や不満を持っていて」
そうしていてというのです。
「悪巧みばかりしていてね」
「心が汚れていて」
「それがストレスにもなってね」
それでというのです。
「身体にも悪い影響を与えて」
「それでだね」
「身体を壊すから」
「あまり長生きしないね」
「餓鬼にまでなる人は」
浅ましく卑しい人はというのです。
「どんな状況でも満足しないでね」
「不平不満ばかりだね」
「だから彼等もふわりを捨てたんだ」
ふわりがいつも鳴くからと言ってというのです。
「あんないい娘でもね」
「性格も頭もよくてね」
「可愛いね」
「どれも抜群でね」
「けれどね」
そんなふわりでもです。
「不平不満を抱いて」
「鳴き声が五月蠅いって」
「性格が変わったと言ってね」
「自分達が悪いと全く思わなくて」
「そうしたんだ、そしてそんな振る舞いを見れば」
他の人達がというのです。
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