第五百一話 コンサート会場でその十三
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「ですが」
「それでもだよな」
「一瞬でも遅れますと」
その時はというのだ。
「後ろに虎が見えますから」
「本物の猛虎がな」
「ですから気を抜けません」
「いい?いつものことだけれどその時は気をつけるのよ」
普段着のマリアンデールも真顔であった。
「そこにある世界がかかっているからね」
「あの、それはわかりましたが」
白系のスカートタイプのビキニの詠がマリアンデールに問うた。
「ヒメ様の様な方があと三十八人おられるんですよね」
「あたし達の国にはね」
マリアンデールもその通りだと答えた。
「お姉様が三十八人おられるから」
「そうですよね」
「ちなみにお兄様も多いわよ」
「ではそちらも」
「だから何かと大変なのよ」
「恐ろしい力を持つ方が多いので」
「我が国はね」
マリアンデールはこのことも真顔で話した。
「何かとね」
「あの、そうした国ですと」
白いワンピースだがスリング並みに露出の多い水着を着ているアンリエッタが言ってきた、スタイルのよさも目立っている。
「例え攻められても」
「ええ、だから実はね」
「外敵には強いのですね」
「そうなの、その点は安心出来るの」
こうアンリエッタに話した。
「我が国はね」
「やはりそうですね」
「ただちょっと遅れるとね」
「世界に関わりますね」
「そうなのよ」
実施兄というのだ。
「本当にね」
「そうした人が大勢いるのはいいけれどな」
ガウルは肯定はしたがこうも言った。
「怖いことは怖いよな」
「下手したら死ぬぞ」
セングレンが真顔で述べた。
「冗談抜きでな」
「ああ、そうだよな」
来須はセングレンのその言葉に真顔で頷いた。
「実際に見てわかるぜ」
「普段はいいがな」
「毛が立ちはじめるとだな」
「気をつけてくれ」
「そうするな、これからも」
「気をつけるべきところは気をつけないとな」
平坂の言葉である。
「仲間同士といえど」
「うむ、しかし長い付き合いになったが」
英勝はその平坂に対して問うた。
「貴殿は本当に目が見えていないのか」
「その通りだ」
「そう聞いても目が見えている様にしか思えないのだが」
いぶかしむ顔での言葉だった。
「我はな」
「私もだ」
銀の露出が多めのビキニの小雪も言ってきた。
「平坂さんは実はな」
「目が見えているな」
「そう思えるが」
「というか日常生活普通に送っていて」
「普通に顔も向けてるし」
卓也と育郎も話した。
「見えているみたいに」
「ものも普通に避けているから」
「本当に見えてないか?」
風間翔一もこう思った。
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