第20節「四天の四騎士─アルカナイツ─」
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刃で弾き、勢いを落とす事無く接近する。
やがてダインが止まらない事を理解したミカは、カーボンロッドを両手に構え、迎撃の姿勢を取る。
ミカにはまだ実戦経験が少ない為、咄嵯の判断力に欠ける部分がある事をダインは見抜いていた。
それを自覚しているのかしていないのか、ミカはダインの攻撃を避けようとしない。
(ハッ、馬鹿め。戦闘特化型とはいえ、所詮はガキ。防御は当然、疎かになるッ!)
ミカの行動を見て、ダインはほくそ笑む。
ミカはまだ、自分が今どういう状況なのか理解できていないのだ。
(カーボンロッドで防ごうとしたその瞬間、足場を凍らせて背後まで回り込むッ!その隙に一撃叩き込めば、ミッション達成よぉッ!)
「くらえやオラアアッ!!!」
「ミカだってッ!!」
ダインは囮の、しかして渾身の一撃を放つ。
対してミカは、カーボンロッドを思い切り振り上げた。
(かかったッ!そのまま回り込むッ!)
ダインが足場を広げた次の瞬間──カーボンロッドが爆発した。
「ぞなもしッ!」
「ンだとぉッ!?」
爆発の衝撃に巻き込まれ、ダインは発電所の屋根から落下する。
空中で身をひねりなんとか着地するも、服が少し焦げていた。
「自分の耐熱性と耐衝撃スーツの性能を理解した上での自爆じみたカウンター……。チッ、クソガキにしちゃ頭が回る」
「クソガキじゃないゾッ!ミカなんだゾッ!」
眼前に飛び降りてきたミカは不満げな表情でプンスコと抗議している。
その手に握られた爆発物の塊さえなければ、そこそこ可愛らしい光景だっただろう。
「なッ、なんだぁ!?」
「デデッ!?あれって、響さんのギアを破壊したオートスコアラーデスよッ!?」
「もう1人は……?」
そして突然現れた第三者に、本部を守りながら戦っていた装者達は驚き、思わず意識を向けるのだった。
「新たなオートスコアラーだとッ!?」
「他の発電所にも新たなオートスコアラーが出現、キャロルのオートスコアラー達と交戦している模様ッ!」
「所員を逃がしつつ、施設への被害を抑えながら戦っているようですが……」
「ここに来て第三勢力……いったい何者だ?」
奏たちと同じく、困惑する本部。
すると、外部からの通信を示すアラートが鳴る。
「外部より通信……って、このシグナルは……!?」
発信者を確認して、藤尭が驚きの声を上げた。
「どうした!?」
「これ……翔くんの通信機からですッ!」
「なんだとッ!?」
藤尭に代わって応えた友里の言葉に、発令所に居た全員が驚愕する。
特に、姉である翼は身を乗り出すほどに驚いていた。
回線を繋ぐと、表示されたのは紛れもなく、消息不明となっていた翔の
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