第20節「四天の四騎士─アルカナイツ─」
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「……アンタ、何言ってんの」
予想外の言葉に、ガリィは顔をしかめる。
確かにキャロルの師はグリムだ。躯体培養やオートスコアラーの製造も、グリムから教示された錬金術が下地となっている。
そういう意味では、彼女ら終末の四騎士と四天の四騎士は兄妹機と言えない事もない。
ただ、それだけの事を理由に躊躇った。
ガリィには理解出来ない理由だった。
「あの子、オレ、きょうだい……オレ、キミたち、きょうだい。戦う、嫌だ」
少しだけ胸がざわついた/何故?
機械仕掛けのカラダには、心臓なんて無いはずなのに/何なんだよお前は。
「へぇ……。でも、ガリィちゃんにはそんなの関係ないって言ったら?」
一瞬の戸惑いを覆い隠し、得意の悪態をつく。
眼前に経つ紅の美男子を見下し、嘲り、挑発する。
すると、眠たげなタレ目の瞼が持ち上がり、深紅の眼光がガリィを射抜く。
「……止める。キミたち、世界、壊す……マスター、世界、守る……。オレ達、マスター、従う!きょうだいの、間違い、やめさせる!!」
右手の黒革手袋を外し、投げ捨てるサンディ。
現れたのは手袋のサイズよりも大きな、鉤爪付きの右手だった。
灼熱を手の形にしたように燃え盛るそれは、あらゆる悪を滅ぼす聖火がごとく。
サンディがこの手を解き放つ事は、ガリィの足元に投げられた手袋と含め、決闘の申し込みと同義であった。
「やっといい顔になったじゃない。じゃあ、遊んであげるッ!」
ガリィはその手袋を踵で踏み躙ると、右手に集めた水分を氷剣へと固め、勢いよく振り抜いた。
ff
レイアの前に現れたのは、ゲノモスと名乗るオートスコアラー。
黄色いワイシャツの上から黒いベストを付け、左肩には黄金色のチェーンで装飾された黒い上掛けを羽織っている。
格好つけるように派手な金髪を手でかき上げ、その口には何故かチュッパチャプスを咥えていた。
「少し遅かったな。既にここは破壊されている」
「ああ、確かにな。けど、ここでレイアちゃんを組み伏せられりゃまだ被害は抑えられる。そうだろ?」
さも当然であるかのように言い切るゲノモス。
レイアはほう、と呟くと発電所からゲノモスの方へと向き直った。
「決着付けようぜ。この前は邪魔されちまったからな」
「良いだろう。今回は正真正銘1対1、マスターやシャトーを守りながら戦う必要も無い」
「理解ってんじゃねぇか。折角だ、妹呼んでも構わねぇぞ?」
ゲノモスの一言に、レイアは一瞬呆気に取られた表情を浮かべる。
「……お前、発電所を守るのが目的だったはずだろう?」
「あ〜……あいつまで出張ると派手過ぎるか。やっぱサシでや
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