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妖精のサイヤ人
第十二話:助っ人登場!?意外過ぎる救世主!!
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森、少年たちが居たその場に足音が近づく。
辿り着いたその者は、傷ついた身体と多少破れている衣服を目にもくれず、少年たちが居たその場に視線を向けたまま、立ち尽くしていた。

「…ネロさま……」

女は内側に溢れる負の感情の波を感じながら、自身が発揮できる魔力感知の範囲を広げるが、それを自身の主に止められる。

『逃げられたようだね』

「…申し訳ございません。(わたくし)の至らぬばかりに」

『ああ、いいんだ。どうせ今日の内に本格的な親離れしてもらおうと考えていたから」

「……。」

まるで小さなことのように許す主にセイラは渦巻く己の感情を必死に制御する。
逃がしてしまったことに対しての葛藤と悲しみ。
そして自分を一時期に押し通し、前回と同じく逃がしてしまったナメック星人への怒り。
何より――この声の主がどこまで先を見据えているのか理解できないという恐怖。

『それと呪力を縛っててすまなかったね。アレがなければお前の圧勝だっただろう』

「…お言葉ですが、宜しいでしょうか」

『?なにかな?』

直接闘っていたセイラだからこそ知っている。
MPFで魔力Levelを図っていたのだとしても、直接相手をしてダメージを食らった自分だからこそ。

「以前と比べてアレは戦闘技術が上昇しており、恐らく(わたくし)のように力をセーブしていたと思われます。今回、ゼレフ(・・・)様に視られていると理解していたのかと」

今でもなお、身体に響く傷の痛みをを感じながらセイラは無表情で、しかしその声音に殺意を宿さないように心掛けながら己の推測を主に伝える。充実な僕故に。

「ご存じの通り…あのナメクジに、協力者かと」








『…さて、鬼が出るか…蛇が出るか…」

―――或いはそれ以上かな?







★★★★★★★


「うわっ」

「いでぇっ!!」

地に足を着いてたはずの少年たちは急な浮揚感を感じ、着地がうまくできずに対して離れていない地面に転がった。
突然の変化にラクサスは多少驚き、ネロは身体中に響く界王拳の反動の痛覚とちゃんと受け身ができずにに悲鳴を上げた。

「…テレポート?」

周りを見渡すラクサスの目に映るのは、和風ともいえる部屋模様。
床には畳が敷いており、シンプルな白い障子紙。そしてその先にあるのは、夜を照らす満月。

「なっ…まだ昼だろ!?なんで夜に!!」

「ひぃ…ん?」

先ほどまで曇っていながらも登っていたはずの太陽。
しかし現在ネロたちがいるその場ではいつのまにか太陽が沈み、満月が見上げずともそこにあった。
痛みの悶
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