第六百六十三話 最強のロボットを造るその四
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「年二回な」
「それと春にも少し出ますね」
「そして勤務時間もな」
これもというのだ。
「ちゃんとしておるのう」
「週休二日八時間ですね」
「そうしておるのじゃ」
「そうなんですね」
「年金も用意してな」
またこちらの話をした。
「食事もな」
「ここで食べる分はですね」
「食費はいらん」
「お酒も出ますしね」
「泊まるならな、わしは法律なぞ知ったことではないが」
実は連合の市民権は持っておらず人間とも認定されていないふしがある、少なくとも人類の文明発祥から存在していることが確認されていてそれだけ長寿の者が人間とは断定出来るのかと言われているからだ。
「しかしじゃ」
「そうしたことはちゃんとするんですね」
「うむ」
そうだというのだ。
「美学でな」
「それで、ですか」
「わしにとって美学は絶対だからのう」
それ故にというのである。
「法律はいらんが」
「それでもですね」
「マッドサイエンティストは美学に従ってな」
そのうえでというのだ。
「動くものじゃ」
「美学が絶対なんですね」
「そうじゃ、美学なきマッドサイエンティストは何か」
博士は語った。
「何でもない」
「マッドサイエンティストでもですね」
「例え科学の知識を備えていてな」
「法律を無視してもですね」
「マッドサイエンティストではない」
野上君に話した。
「だから野上君もそれまでの助手の諸君もな」
「ホワイトな職場で働いてもらってるんですか」
「あと身の安全もじゃ」
野上君そしてそれまでの助手達のそれもというのだ。
「確かにな」
「保証しているんですか」
「そうじゃ」
まさにというのだ。
「そんなことは朝飯前であるしな」
「そういえば僕誰かに襲われたことないです」
「そうであろう」
「はい、一度も」
それこそというのだ。
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