第二百五十三話 蝦夷が収まりその七
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「そう言ってだ」
「反論しますね」
「それで頷くかどうかはわからないが」
「頷かずともですね」
「この世界では同性愛も一つの考えでだ」
「大筋において認められていますし」
「禁じない、大勢が正しいとなることもな」
このこともというのだ。
「世の中でありだ」
「政だよ」
桜子が言った。
「法はその時その場所と無縁でないというけれどね」
「その時その場所によって変わるものだ」
「そうよね」
「絶対にものではない」
「その国を最も的確に治められる」
「そうしたものであるべきでだ」
「同性愛が悪くないならね」
それならというのだ。
「否定的な考えの人がいてもね」
「それが主流でないならな」
それならというのだ。
「俺としてはだ」
「罰しないね」
「そうだ」
まさにというのだ。
「法として定めてな」
「それがいいね、じゃあね」
「このままな」
「定めていくね」
「そうしていく」
「同性愛についても」
「そうだ、俺は趣味ではないが」
それでもというのだ。
「その様にだ」
「していくね」
「そうする、しかし男はいいものか」
「同性愛はね」
「それ程な」
「あたしは男が好きだよ」
桜子はあっさりとした口調で述べた。
「言っておくけれどね」
「それは異性だからだな」
「そうだよ、けれど女の子といちゃつくことはね」
これはというと。
「趣味じゃないよ」
「そうだな」
「そんなことをしてもね」
「何がいいかだな」
「わからないよ」
こう言うのだった。
「本当に何処がどういいのかね」
「わからないな」
「そんなものだよ、ただあたしは趣味でなくても」
そうであってもというのだ。
「特にね」
「何もだな」
「禁じる理由がないからね」
この考えは英雄と同じであった。
「本当にね」
「一切だな」
「そんなのその人それぞれの趣味だからね」
「全く以てな」
「こっちの世界じゃどっちの浮島でも普通になってね」
「何でもないな」
「起きた世界での日本でもそうだし」
桜子はさらに話した。
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