第二十七話 お菓子を食べつつその五
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「そんな人間の屑にはね」
「ならないことよね」
「底意地が悪くて弱い者いじめとか嘘が大好きとな」
「性格もね」
「そこまで酷くならない」
「そうなることがね」
まさにというのだ。
「大事よね」
「まずはね」
「まあ下の下以下の人を見たら」
ここで言ったのはかな恵だった、今はグミを食べている。
「反面教師にすることね」
「下の下以下ね」
「そしてそうした人を見て」
「自分はそうはならない」
「そう思うことがね」
まさにというのだ。
「大事よね」
「まずはそこからで」
「悪人にならない、そういうことよ」
「そうした人が親でも」
「嫌だけれどね」
最低な輩が親ならというのだ、残念ながら世の中そうしたこともあるのだ。親は少なくとも自分では選べないからだ。
「めげないことよ」
「親ガチャとか言わないことね」
「それで人生終わったとか思うなら」
それならというのだ。
「どんな親御さんでもね」
「駄目よね」
「どんな人でもね」
「いい人が親でも」
「何か不満があったら」
それでというのだ。
「そこで諦めて理由にして」
「駄目になるのね」
「そうでしょ、まあ世の中いいところが少ない人もいるわ」
「その最低の屑ね」
「全く何もいいところがない人なんてね」
それこそというのだ。
「流石に人間止めてないとね」
「人間であるならなのね」
「そりゃ餓鬼になったら」
生きながらそこまで堕ちればというのだ。
「もうね」
「いいところがないわね」
「人間なら長所があるけれど」
それでもというのだ。
「餓鬼になるとね」
「心がそうなったら」
「人間じゃないから」
そうした存在になり果てているからだというのだ。
「ただ浅ましくて卑しくて」
「人間ですらないし」
「人間の美徳なんてね」
それこそというのだ。
「全くないね」
「そんな存在ね」
「そうなったらね」
それこそというのだ。
「いいところが何もないけれど」
「吐き気を催す邪悪とかになってるわね」
「もうそこまでなったら」
「いいところはなくて」
「どうしようもないけれど」
「まあ屑と呼ぶにも値しない屑にならないと」
富美子はチョコレートを食べつつ思った。
「流石に餓鬼にはね」
「ならないわね」
「餓鬼道なんて」
一華にも話した。
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