第十一章『幻想の日常』
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アジの塩焼きを堪能しながら考える輝であった。
朝食を食べ終えた後、スペルを作っている最中に霊夢に買い物を言いつけられた。霊夢は修行があるらしい。以外と巫女としての勤めを行っていた。多分このことを口にしたら吹っ飛ばされるだろう。
頼まれた買い物はほとんどが食材だ。人里に行けばあるといっていた。
人里とは、幻想郷で人間たちが暮らしている里だ。博麗神社から整った道を道なりに進めば着くと霊夢が教えてくれた。地図とかあればいいのだが妖夢から貰ったのは博麗神社までしか描かれていなくて人里まで描いていない。確かに今のところ道は一本だが、別れ道があれば厄介だ。
道に迷えば屍を使えば言いのだが、余り屍を使いたくない。道に迷っただけで屍を使うと申し訳ない気持ちになる。
「迷ったら迷ったで、妖怪に尋ねればいいし」
森に目を向けるとカマイタチが木の上で昼寝をしていたり、クダキツネが木の陰から輝を見ていたりしている。
「それにしても、妖怪多いなぁここは」
森に入ればいたる所に妖怪がいるに違いない。歩いている最中何回驚かされたことか。そのつど驚かした妖怪と話して一緒にシャメを取ったりした。
暫く歩いていくと妖怪の気配が減り、森が落ち着いてきた。人里が近いのだろうか。
そんなことをぼんやりと考えていたら突然先の尖った大きな氷が襲ってきた。
「っ!!」
転がるように回避して白山刀を構えた。
何処から撃って来たのか辺りをうかがっていたら、森から声が響いた。
『はっはっはっはっは!この最強のあたいの攻撃をかわすなんてただの人間じゃないわね』
いかにも元気で馬鹿そうな女の子声だ。
声を頼りに探そうとしたが、声は森全体に響いているせいで解からない。
『だけど次でおしまいよ!!』
後ろから先ほど撃ってきた氷が迫って来た。
数は六発。横に回避しても一発は当たってしまう。跳んだとしたとも当たる。人間の脚力はそんなものだ。
氷は輝に当たり爆発みたいなことが起きて白い煙が上がった。
『たっはっはっはっは!あたい最強!!』
勝利に酔っているのか高笑いをしている。
「死体も確認しないで、随分と余裕だね」
『・・・え?』
煙の中には四つの人影があった。
『エ―――ッ!!なんで倒れないの!?それにふえてるし!!』
煙が徐々に晴れ、姿を現したのは全身西洋鎧を身に纏い、肩の高さまである大きな盾をもった屍達。輝を守るように盾を構えている。
「屍符『屍人の守り』」
氷が当たる直前に輝はスペルを発動させていた。
まさか、今朝作ったばかりのスペルカードをこんなに早く使うとは思わなかった。
「次はこっちの番だ」
ポッケから新たにスペルカードを出した。
「屍符『屍忍者隊(しかばねにんじゃ
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