アインクラッド編
皿洗いと町開き
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? 何で女物の服着れてるんだ?」
キリトは性別を偽って男としてこの世界に入ってきている。
当然、アバターの設定は男のままのはずだ、とアスカは判断したのだろう。
キリトはウインドウを開きながら答える。
「いやー、茅場も少しは優しさを持ち合わせていたみたいで、本来の性別とアバターの性別が違う人だけは、両方の性別の服を着ることができるように設定変更できるんだよ」
このことは基本的にネカマしか知らない情報なので、アスカが知らないのも無理ないだろう。
「・・・・それもそうか。キリトはともかく、男性プレイヤーが女性プレイヤー用の服しか着れないのは色々と問題がありそうだよな・・・・」
ボソリと呟いたアスカの台詞にキリトも同意する。
本当に色々と問題がある。
見た目とか、外見とか、ルックスとか。
「わたしは男物しか着れなくても何とかなるからいいけどな・・・・。コートとかは男性プレイヤー用の着てるし」
「そうなのか?」
「女性プレイヤー用のコートで真っ黒な品がどこにいっても見つからないんだよ・・・・」
数多くの店を渡り歩いたが、丈の長くオシャレのオの字も無いような機能性重視の黒コートなど見つかるわけもなく、早々に断念した。
「結構苦労してるんだな・・・・」
「まあ、ボス攻略会議で話し合う時に比べたら全然マシだけどな・・・・・・って、何だ?」
そこで、急にキリトの元へとメールが一通届く。
皿を置いてウインドウを操作して確認すると、差出人はクライン。
内容は、
“一人暇だから早く来いよう!”
なるものだった。
その内容をキリトがアスカに伝えると、アスカが笑う。
「じゃあ、早く終らせないとな」
言いながらアスカは残り数枚しか残っていない皿に手を伸ばした。
キリトも同様に皿洗いを続行。
ものの数分で終えた二人。
アスカは調理器具をアイテム欄にしまい、外に出ようと扉に手を掛ける。
が、やはり行くのが億劫なキリトは、
「やっぱり行かない・・・・とかダメかなー・・・・」
と言う。
それにアスカは、
「クラインさん一人待たせておくのも悪いだろ」
と返してくる。
クライン一人待たせるくらいで済むのならやっぱり行かないでおこう、と言いかけたが、往生際が悪いと自覚のあるキリトは隠さずに盛大に溜息を付いた後、アスカを追って宿屋を出た。
転移門まで近い宿屋に泊まっていたので、すぐに第27層主街区に到着したキリトとアスカ。
アスカの後ろで転移門に入ったキリトは、目の前の光景に驚きを隠せないでいた。
この層の転移門が有効化されてからまだ5時間近くしか経過していないというのに、既にエギルのような商人プレイヤーや鍛冶プレイヤーがカーペットに所狭
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