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東條希が大阪弁な理由
東條希が大阪弁な理由
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や。人質を取られてしまってはもはや立ち向かうことすらできない。あまりのショックに膝から崩れ落ちる。
 
 
「……アハ、そうだよその表情だよ見たかったのは!!! あ〜面白い。やめてほしいならあの子と縁を切るんだね!! そうだな〜じゃあ善は急げってことで今日にしようか! さて、じゃあそろそろ席に戻ろう授業が始まっちゃうからね(^^)」
 
 
そう言って奴は席に帰っていった。
その日の授業は少しも頭に入ってこなかった。
 
そして放課後。
 
 
「秀介く〜〜ん!!! 待ちに待った放課後だね!! さーてじゃあ早速行こうか! 彼女に別れをき……切り出しにwwwタハハハハ!!! ちなみに今日は先に仲間を向かわせてるから昨日みたいに逃げ出して彼女を逃そうとか考えてても無駄だよww」
 
 
そんな事を言う草野に連れられいつもの河原の近くまでたどり着く。その時。
 
 
「は、はなして!」
 
 
希ちゃんの声だ。思わず駆け出す。自分なら何をされても耐えれるけど、希ちゃんに手を出されるのだけは耐えられへん。
少しすると姿が見えて来た。怯えた表情の希ちゃんとそれに群がる草野の仲間たち。
 
 
「待てよ!」
 
 
制止してハッと気付く。逆らうと希ちゃんに危害を加えられてしまう。
草野の仲間達が『わかってんだろうな』と言うような表情でこちらを見ている。きっと今後ろにいるはずの草野も同じだろう。
この流れから希ちゃんに不審がられないように縁を切らないといけない。となると今から自分が取らないといけない行動は……
 
 
「はじめるのはワイも来てから言うたやろ〜?」
「ふふっ、ごめ〜ん!」
「秀介……くん……??」
 
 
こいつらの仲間を演じることや。
 
 
「ごめんな〜希ちゃん、今までの全部芝居やねん!!」
「え……」
「今までずっと騙されてたんめっちゃおもろかったわ! はっはっは!!」
 
 
希ちゃんの顔がショックに染まる。
ごめん、希ちゃん。でもこうするしかないんや。もし不自然と思われて立ち向かわれたら希ちゃんまでターゲットにされるかもしれへん。
 
 
「な……何言ってるん秀介くん……そうや! きっとこの人達に脅されてるんやろ? 昨日のケガはその時にできたもので」
「それは前の標的に抵抗されたせいや! 前から一人でうろついてるやつに取り入って油断させてから襲うってのをやっててな? 嘘やったって明かした時の反応がマジ笑けてな!! まぁ昨日は失敗したんやけどな」
「そんな嘘や!」
 
 
希ちゃんは絶対信じたくないらしく大声を張り上げた。
 
 
「あの時間は全部嘘だったん? いきなり声かけてウチの写真褒めてくれたことも?」
「嘘や」
 
 

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