矢澤にこが結婚してしまう話
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…
そんな事を考えながら数分。なんとなく意識が朦朧としてきた頃。
「虎太郎!!!!!」
気がつくとにこねぇちゃんがすぐそばにいた。なんで?
被ってた袋を外され揺さぶられる。
「にこ……ねぇ……ちゃん……??」
「虎太郎!! 何があったの!!?? なんでこんな事してるの!! 馬鹿!!! 生きてて良かった……!!」ポロポロ
にこねぇちゃんが泣いてる。そんな、泣かないでよ。僕のために泣いてくれてるの? こんな僕のために……
「ねぇちゃん……う……うぅ……!!」ポロポロ
2人で抱き合いながら涙を流す。
暫くして涙が止まってきたので理由を話すことにした。
「にこねぇちゃんがアイドル辞めるって言ってさ……結婚するって言うじゃん……」
「うん……」
「でも誰も僕の気持ちわかってくれなくてさ……それどころか脅されて………もう……こんな思いするならって……」
「そう……」
ねぇちゃんは真面目に僕の話を聞いてくれた。こんなどうしようもない僕の話を。
「ごめんね虎太郎……私のせいで……」
「…………」
「でもね、正直言わせてもらうと他人が何よ! 人の幸せを喜べないようなやつなんてロクな人間じゃないわ!! 虎太郎は虎太郎よ、虎太郎のやりたいようにやりなさい!! むしろそんな奴らにはやり返してやりなさい!!! 誰かの為に自分だけ死ぬなんてそんなのおかしいんだから!!」
「ねぇちゃん……!!」
目と目が合い、視線が絡み合う。
そうだよね……そうだよ!僕の頑張って考えた見つけた幸せを拒むなんてあいつらロクな人間じゃない!! ねぇちゃんはこんな僕の事でもちゃんと認めてくれた……!! あいつらもこの計画に巻き込んでやる……
「ありがとう、もう大丈夫だよ……僕、立ち向かってみるよ!!!!」
「もし次何かあったら私に任せなさい! 別に全てを1人で溜め込むことないんだから」
「うん! ありがとう!」
──────────────
それから僕は家全体を巻き込む苦しまない死に方を探した。結果見つけたのは一酸化炭素を使う方法だ。無臭な上ある程度吸うだけで酸素を取り込めなくなるようになり死ぬらしい。しかし意識がある時にそれを行うと苦しいらしいので、睡眠薬を盛り睡眠中に実行する事にした。勿論前回より強力なやつだ。
そして式前日。また晩ご飯に睡眠薬を潜ませる。盛り分け前に2人にバレないようにチェックの緩い大元の方に入れた。そして僕はそれをあまり食べないようにすればいい。
そして食後。
「にこねぇちゃん、明日朝早いんだし今日はもうお開きにしようよ」
「ふぁ……そ
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