南ことりと白瀬楽人
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明日その頂点を決めるラブライブってやつがあるのか。ん? よく見るとμ'sというグループに見知った顔がある事に気付く。穂乃果ちゃんに海未ちゃんに……
「ことり……ちゃん……」
あのことりちゃんもμ'sに入っているらしい。久しぶりに見ることりちゃんはキラキラと輝いて見えた。過去にあんな事があったとは思えないくらいに元気な姿に僕はすっかり見入ってしまった。
────────
次の日、ラブライブ会場前。
「……こんなとこに来てる場合じゃないんだけどな……」
出所したて、金も逮捕前薬に使ってもうあまり無い中、いつの間にかここまで来てしまっていた。早く就職なりバイトなりしないといけないのに。それほどまでに僕の中で昨日の映像が気になっていたみたいだ。万が一にもことりちゃんに気付かれないように帽子を深く被り、客席へ向かう。
チケットが無いと客席に入れないらしく、遠くから見る事にする。屋外ステージで良かった。
そして、ラブライブが始まる。知らないグループのステージをぼんやりと眺め、最後、μ'sのステージが始まった。
遠いけど、確かにあのことりちゃんが、幼馴染みの女の子が、ステージで踊っていた。
あんなことになってしまったけどちゃんと頑張ってるみたいで。
嬉しさが込み上げて。
その分あの時の申し訳なさも込み上げて。
「う……ぐっ……………」
涙が止まらない。
ラブライブが終わった。μ'sは優勝したらしい。僕はどうしても彼女に謝罪をしたくて彼女の家の近くで待つ事にした。そして謝ったらもう会わないように遠くに行こう。もうこれ以上彼女の人生を振り回したくない。
そして待つ事数時間。ことりちゃんはまだ帰ってこない。
打ち上げがあったにしても遅いと思った僕はそこから会場の方へ逆走してみる事にした。
────────
「またね! ことりちゃん!!」
「またね〜」
ラブライブ優勝の打ち上げをした帰り道。ついつい盛り上がって帰るのが遅くなってしまいました。いつもの待ち合わせ場所で穂乃果ちゃんと海未ちゃんと別れます。
夜遅いのであたりは真っ暗で人も全然いません。早く帰らないと。
「久しぶり、ことりちゃん」
不意に後ろから声をかけられる。振り返るとそこには見たことのある姿があった。
「あ、あなたは……」
薄金髪。あの時の2人の片方だ。あの頃を思い出してしまう。やっと忘れそうになっていたあの事件を。
「久しぶりに遊ぼうよ。昔のあの部屋でさぁ、また撮影会してあげるよ
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