第二十七話 過去から来た来訪者
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と・・・・できるはずもありせん・・・」
アイリ「どうしてですか・・」
いろは「私は旦那様を守るためにここに来たのに私は旦那様に守られてばかりです。
そればかりか私は旦那様に正体を言えないまま・・・旦那様にウソをついて旦那様のお側にいます。今更どんな顔をして言えばいのですか・・・・」
下を向き膝の上に載せている拳を振るわせながら答える。
すると・・・
パチン!!!!
公園に鋭い音が響く。
アイリがいろはの頬をはたいた。
アイリ「あなたは私よりご主人様に長く仕えているのに
ご主人様の事を全く分かっていないのですね!」
呆れと怒りが混ざった声で言い放つ。
いろは「アイリさん・・・」
心からのアイリの怒りに思わず驚く。
アイリ「いろはあなたの気持ちも分かりますし。
ご主人様の命を狙った私がこういう事を言うのも可笑しいかもしれません!
私達のご主人様はすべてを受け入れて下さる優しいご主人様です。
そのおかげで私は今もこうして生き永らえることが出来るのですから・・・・
ですがいろは!あなたが今言ったことはご主人様の優しさを汚しているのも同じ事です!」
同じ主人に仕えるものとしてアイリはいろはにあえて厳しく言い放つ。
それでも、いろはの顔は悲しみの表情になっていた。
やはり、いろはの心を癒すことが出来るのはご主人様だけだと思っていると
アイリはある異変に気付いた。
にぎやかだった公園には遊んでいた子供も喋ることに夢中になっている主婦もなく露店もなかった。まるで、最初から何もなかったような静けさになっていた。
アイリ「これは・・・一体」
自分達の身に何かが起こっている。
そう思ったアイリは自分の得物である鎌を出し警戒する。
いろはも気持ちを切り替えると、いろはの回りを白い羽が覆いいつもの派手なメイド服を着用し武器を出しアイリと同様に身構える。
???「五年ぶりだな・・・鶴の魔者」
いろは「!!??あ・・あなたは!!ま・・・まさか!!!
突如目の前に現れた江戸笠を深く被り僧の格好をして棒を持っている男の声に驚愕する。
アイリ「貴方はいったい何者ですか!」
???「死霊如きに名乗るのもおこがましいがいいだろう冥土の土産に教えてやる
私の名は禅・・・この世の全ての人ならざる者を滅する魔闘士だ!」
いろはを五年前殺そうとした魔闘士禅。
いろはは過去を乗り切ることが出来るのかそれは誰にも分からない。
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